
身長182cmで、20㎝ほどの厚底靴を履くと205cmにもなるミシャさん。現在は高身長系インフルエンサーとして注目を集めながら、モデルやコスプレイヤーとしても活躍している。
“デカ女ブーム”以降は「普段の生活が送りやすくなりました」
身長182cmのインフルエンサー、モデル、コスプレイヤーとして活躍するミシャさんが、1月14日に自身のYouTubeチャンネル「みしゃちゃんねる」で新たな動画を公開し、反響を呼んでいる。
動画のタイトルは「【デカ女】街中に居た205cm女を追跡してみた【巨女】」。そこでは20cmの厚底靴を履き、205cmの姿で街中を歩き、日常を過ごすミシャさんの様子が映し出されている。
父はカナダ人で身長195cm、日本人の母は165cm、弟は186cmという比較的高身長な家族の長女として育ったミシャさん。北海道で生まれ育ち、現在も北海道在住だ。
2024年5月下旬ごろから高身長女性を指す「デカ女」という言葉がSNSで流行し、関連ワードが連日トレンド入りするなど、“デカ女ブーム”がXを大いに賑わせた。
集英社オンラインでも昨年6月に「SNSで降って湧いた『デカ女ブーム』に高身長女性たちは何を思う?」という記事を配信。ミシャさんの実体験を掲載したところ、多くの反響があった。その際に彼女は、高身長であるがゆえの苦労を語ってくれた。
あれから約7カ月、“デカ女ブーム”の到来後、彼女の周囲にはどのような変化が訪れたのだろうか。再びミシャさんにインタビューを行った。
――“デカ女ブーム”が訪れてから、何か変化はありましたか?
ミシャさん(以下、同) ブームのおかげで、TikTokなどのSNSで注目される機会が増えましたね。
ちょうどブームが始まった頃、私はそれまで働いていたメイドカフェを辞めて、「これから何をしようかな?」と考えていた時期だったんです。
そんなタイミングで、「このまま芸能活動で生きていけるかも?」と思い、2024年6月頃からフリーでモデル活動を始めました。日本で私より身長の高い女性モデルは、まだ見たことがないですね。
――前回の取材では、「LGBTQが許容される世の中になってきたように、生まれながらに持つ身体的特徴も認められる社会になってほしい」と語っていました。「デカ女ブーム」の影響で、世間の目に変化はありましたか?
「高身長の女の子、いいじゃん!」という流れが生まれたことで、普段の生活が送りやすくなりましたね。
以前は街を歩いていると、どうしても好奇の目で見られることが多かったんです。でも最近は、そうした視線が「憧れ」のようなものに変わってきたと感じます。
ブーム以前は、SNSやYouTubeで「なんでそんなに背が高いのに厚底を履くの?」とか「そんなに身長が高かったら、自分ならもっと目立たない格好をする」といったコメントが多かったんですが、そういった批判的な声はほとんどなくなりました。
「学生時代は、1㎝でもヒールがある靴は履けなかった」
――メディアやSNSで「デカ女」と言われることで、嫌な気持ちになることはありませんか?
悪い意味で言われているわけではないと思うので、全然嫌じゃないですね。むしろ、すぐに覚えてもらえるので得だなと思っています。
「デカ女」ってインパクトのある言葉ですし、「わかりやすい表現だからいいんじゃない?」という感じです(笑)。
“デカ女ブーム”のおかげで、「かっこいい」「憧れる」と言ってもらえることが増えたので、とても嬉しいです。
今では周りの目を気にせず、自信を持って自分の好きなファッションを楽しんでいます。学生時代は高身長がコンプレックスで、1㎝でもヒールがある靴は履けなかったので。
――学生時代は、具体的にどんなことが辛かったですか?
小学校から高校まで、ずっとクラスの男子よりも背が高かったんです。そのせいでモテなかったし、好きな人より自分のほうが高身長であることに悩んだこともありました。
いじめとかはなかったですが、男子にからかわれることはあって……。「デカすぎだろ」とか言われていました。
でも、“得したこと”もあったんですよ。中学時代はバレー部に所属していたのですが、めちゃくちゃ下手でも、ずっとレギュラーでした。ブロックだけは、めっちゃ得意でしたね。
――ミシャさんは、いつ頃から身長が高くなり始めたんですか?
生まれたときから大きかったですね。幼稚園の頃はいつも小学生に間違われていたし、小学校に入ってからはずっと2学年くらい上に間違われていました。小学6年生の時点で168cm、中学3年生で178cm、高校生のときにはすでに182cmになっていました。
日常生活で一番困るのは「服のサイズがないこと」
――日常生活で大変なことはありますか?
飛行機が狭くて、動きづらいことですね。今は北海道に住んでいるので、毎月仕事で東京へ行く際に飛行機を利用するのですが、なるべくスペースの広い非常口席を選ぶようにしています。
あとは、家にいるときにキッチンにある上部の棚に頭をぶつけることもよくありますね(笑)。
でも、一番困るのは服のサイズがないことですね。靴のサイズは25cmですが、服はLサイズでも入らないことがあり、自分でリメイクすることもあります。
特にレディースのパンツは丈が絶対に足りないので、通販サイトで買うときは「長すぎて誰が履けるんだ」というレビューを見つけると、「やったぁ!」と思って即決しています。
――好きな男性のタイプは、やはり高身長の方なのでしょうか?
いえ、全然そんなことはないですよ。過去には172cmの方とお付き合いしたこともあります。
ただ、顔と顔の距離が遠すぎると会話しづらいので、できれば170cm以上はあってほしいな、とは思います。
でも、付き合うなら身長などの外見よりも中身を重視したいですね。私、私服がすごくカラフルで、黒い服を一着も持っていないんですよ。だから、そういう個性を尊重してくれて、なおかつ優しい人が理想ですね。
――今後の夢や目標を教えてください。
現在YouTubeでも活動しているので、同じように高身長で悩んでいる子たちに勇気を与えられるような動画を配信していきたいです。
「体型にとらわれず、自分の好きな服を着ていいんだよ」と伝えられる存在になれたら嬉しいですね。
また、SNSのフォロワーの約7割が海外の方なので、今後は海外のイベントにも積極的に参加したいです!
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班