
「可愛すぎる12トン大型ダンプドライバー」としてSNSで話題の古澤未来(ふるさわ・みく)さん(36)。過去にファッション誌「ニコラ」の読者モデルをしていた経験もある彼女だが、なぜダンプドライバーの道を選んだのか? 前編では、私生活や恋愛、そして仕事について話を聞いた。
毎日3時半起き。ハードなダンプドライバー生活
SNSで話題沸騰の古澤未来さん。TikTokではダンプカーを運転するその姿が500万回再生を超えるなど、大きな注目を集めている。
さらに、1月19日放送のテレビ番組『ななにー 地下ABEMA』に出演し、共演者から「可愛い!」と大絶賛されたことでも注目を集めた。
現在は埼玉県加須市の実家で暮らしている古澤さんだが、ダンプドライバーとしてどのような日々を過ごしているのか。プライベートや恋愛の話も交えながら、じっくり話を聞いた。
――普段はどのようなスケジュールで仕事されているんですか?
古澤未来(以下、同) ダンプ以外にも、ブルドーザーやショベルカー、ローラーショベルなど重機全般に乗っているんですが、基本的に週6日はドライバーとして働いていて、休みは日曜日だけです。
芸能関係の仕事が入ったときは、半日出勤にするなど調整しながらやっていますね。
会社は父が社長を務めていて、いわゆる“家族経営”なのですが、ほかの従業員に「家族だから優遇されている」と思われないように、私はパートという形で働いています。
――仕事の日は、だいたい何時ごろに起きるのでしょうか?
毎朝3時半に起きて、4時から4時半までに車庫に着くようにしています。21歳で大型免許を取って、この仕事を本格的に始めてからもう15年くらいになりますが、いまだに朝は本当にしんどいですね。
そのぶん帰宅するのも早くて、だいたい16時には家に着いています。
“結婚するまで実家暮らし”が古澤家のルール
――ごきょうだいやお母さまも同じ会社で働かれているんですか? また、家族経営ならではの大変さはありますか?
私は3人きょうだいなんですけど、弟は同じ会社の土木の部署で働いていて、妹は事務員として働いています。母も同じ会社で、主に配車を担当しています。
うちには「結婚するまでは実家で暮らさなきゃいけない」という、ちょっと変わったルールがあって……弟と妹は結婚して家を出たんですけど、私は独身なので、まだ実家暮らしなんです。彼氏ができても、同棲はNG。
家でも職場でもずっと家族と一緒だから、喧嘩しても絶対顔を合わせなきゃいけないんですよね。だから、私が悪くなくても、結局こっちが折れることが多いです。あと、「ご飯は家族そろって食べる!」っていうルールもあります(笑)。
本当は自由に生きたくて、一人暮らししたいんですけど……。親は「実家でお金を貯めたほうがいい」という考えで、なかなか許してくれなくて。この前も、その件でまた喧嘩しました(笑)。
――厳しいご両親なんですね。
けっこう厳しいほうだと思います。親が社長だから甘やかされていると思われがちなんですが、高校の学費も、車の免許を取るのにかかったお金も、全部自分で出しました。
面接なしで今の仕事に就けたこと以外、特別扱いなんてされたことないですね。父は職人気質なうえに、いわゆる“昔ながらの頑固ジジイ”って感じで、考え方もかなり古風なんです。
でも、父と母は現在58歳なんですが、「いつ、いなくなっちゃうかわかんないな」と思うことが増えてきて。
だから、「今のうちに親孝行しておかないと」と思って、家族で旅行に行くようになりました。そのときは、私から「お金は全部出すから行こう!」って誘うことが多いですね。
――ダンプを運転するとき、何かこだわっていることはありますか?
運転中は、いつもラジオを聴いています。音楽だとつい曲に聴きいっちゃいそうなので。
それから、日焼け止めは絶対に常備しています。日焼け対策マスクや飲む日焼け止めなど、肌を守るグッズはとにかくたくさん使っています!
――プライベートでは、どのように過ごすことが多いですか?
毎日かなりハードなので、正直プライベートの時間がほとんどないんですよ。友人ともなかなか時間が合わなくて、最近は飲みにも行っていません。
遊ぶときは、お金のかからない公園に行って、友人とランチを作って持ち寄ったり、甥っ子と自転車に乗ったりすることが多いです。
ちなみに、プライベートでは車検や交通費が安い軽自動車に乗っています(笑)。
好きな男性のタイプは「雨で洗顔しちゃうような人」
――古澤さんは独身とのことですが、現在、交際されている方はいらっしゃいますか?
今はいないです。これまで誰かと付き合っていたときも、結局、仕事中心の生活になっちゃって、連絡がおろそかになり、気づいたら自然消滅……みたいなことが多かったです。
30歳を過ぎてからは、「誰かと付き合いたい」という気持ちも薄れてきて。結婚願望はあるんですけど、自分の性格にピッタリ合う人なんて、なかなかいないんじゃないかなって、ちょっとあきらめ気味です。
今まで付き合った人は、束縛が強かったり、細かく連絡を欲しがったりするタイプが多くて、それが正直しんどくて……。自由な感じのお付き合いができる人がいれば、ぜひ募集したいです(笑)。
――同業の方とお付き合いしたことはありますか?
それが、1回もないんですよ。声をかけられることはあるんですけど、父が社長をやっていると知った途端、みんな怖がって連絡してこなくなるんです。だから、仕事場での出会いはまったくなくて、今まで付き合ってきたのは別の職種の人ばかりですね。
DMとかでも「可愛いね」とか「好きです。付き合ってください」とか、たくさん来るんですけど、そういうのを見すぎちゃって、言われてうれしい気持ちはあるものの、「好き」っていう感覚がよくわからなくなってしまって……。
それもあって、最近は恋愛に向かう気持ちがあまり湧かないんですよね。だから、今は仕事を頑張りたいなと思っています。
――好きな男性のタイプは?
誠実で硬派な、黒髪短髪の人ですね。男らしくてワイルドな人が好きです。極端な話、雨で洗顔しちゃうような人(笑)。あとは、私の仕事やTikTokの活動をちゃんと理解してくれる人がいいですね。
――将来、会社を継ぐことは考えていますか?
弟がいずれ継ぐと思うので、妹と私でサポートできたらいいなと考えています。将来的には、母がやっている配車の仕事を手伝うことも視野に入れています。
あとは、やりたかった美容の仕事をしたり、ヨガ教室を開いたりと、まったく違う仕事にもチャレンジしてみたいですね。
やっぱり、ずっとダンプの運転を続けられるわけではないので、セカンドキャリアをどうするか、最近すごく考えるようになりました。
前編では、家族や仕事に対する思いを語ってくれた古澤さん。後編では、ギャル時代のエピソードやアパレル勤務時に受けたいじめについて聞いてみた。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班