
ゴルフコースで最初のショットとして使うことが多いドライバー。飛んだ距離でその後のスコアに差が出てしまうほど大事なクラブだが、遠く高く飛ばすために知っておきべき知識や独自の打ち方があった。
『効率のいい動きで曲げずに飛ばす! てらゆーのゴルフ飛距離アップ大全』(KADOKAWA)より、一部抜粋・再構成してお届けする。
初速に合った打ち出し角やスピン量が必要
皆さんは、「飛びの三原則」をご存じでしょうか。
三原則とは、「ボールの初速」、「打ち出し角」、「スピン量」のこと。初速は、ボールが打ち出された瞬間のスピード、打ち出し角はボールが飛び出す角度、スピン量は、ボールに発生するバックスピン量のことをいいます。
少し厄介なのが、この3つの数値が高ければ高いほど飛距離が出るわけではないということ。初速に関しては速ければ速いほどいいのですが、打ち出し角、スピン量は初速に対しての適正な数値があります。
理論上は、自分にとって最も速い初速で、それに合った打ち出し角とバックスピン量が得られれば、最大飛距離に近づきます。飛ばすためには弾道測定器で、その数値を見つけることも大事です。
POINT:ボールの初速
ボールの初速を上げるには、ヘッドスピードとミート率を高めることが大切
POINT:打ち出し角
低過ぎても、高過ぎても飛距離はロスする。ヘッドスピードにもよるが、45m/s以上は12~14度、40m/s前後は14~18度が目安
POINT:スピン量
飛距離を最大化させるには適正なスピン量が必要。45m/s以上は2,500~2,750回転、40m/s前後は2,750~3,000回転が目安
ティーが高ければ最下点の先で捉えられる
ドライバーはアッパーブローで打った方が飛ぶという話をしました。最大の理由は、上昇する軌道の中でボールを捉えた方が、打ち出し角度が適正になるし、バックスピン量も減少し、大きな飛びが獲得できる“高弾道、低スピン”になりやすいからです。
つまり、アイアンとは違う軌道になるということ。だから、構えから振り方、イメージまで明確に変えて打つ必要があります。
アッパー軌道で打つために絶対にやってほしいのが、ティーの高さを高くすることです。目安は、40ミリ以上。
高くなればなるほど当てるのが難しくなりますが、少なくともヘッドを地面に置いたとき、ボールが半分くらい見える高さに設定しましょう。
POINT:アッパー軌道で振らないと飛距離は伸びない!
最下点の先でボールを打つことで、打ち出し角が高くなる。また、その方が、バックスピン量が減る。アッパー軌道は飛ばすための絶対条件ともいえる
NG:ティーが低いと球が上がらずキャリーが出ない
アマチュアゴルファーの中には、ボールが隠れるくらいティーが低い人がいるが、低いと上から打ち込むようなスイングになりやすい。その結果、軌道もダウンブローになり、飛ばないだけでなくミスも出やすい
アッパーで捉えるには左足カカト内側がベスト
アッパー軌道で打つためには、ボールの位置も重要なポイントになってきます。
ボールの位置の基本は、左足カカト内側のライン。ここに置いて、普通にスイングをすれば、体のほぼ真ん中で最下点を迎えたヘッドはその後上昇し、アッパー軌道でボールにぶつかるというわけです。
「ドライバーは左足カカト内側」というアドバイスを受けたことがある人も多いと思いますが、実はきちんと理由があったのです。
それに対し、ボールを真ん中寄りに置いてしまうと最下点近くでボールを捉えることになり、球を高く上げることはできなくなります。また、右足寄りに置き過ぎると、打ち込むようなスイングになりやすくなるので注意してください。
NG:ボールが真ん中寄りだと打ち込むようなスイングに
ボールを真ん中寄りに置くと、最下点付近でボールを捉えることに。
POINT:ボールの位置が飛ぶスイングを作る
左足カカト内側にボールをセットできれば、あとは普通にスイングするだけ。特にアッパー軌道を意識しなくても、上昇軌道に入ったところでボールを捉えられる
文/てらゆー サムネイル/Shutterstock
『効率のいい動きで曲げずに飛ばす! てらゆーのゴルフ飛距離アップ大全』(KADOKAWA)
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私が常に、「飛距離アップを目指しましょう」とお伝えしているのも、それが上達の近道だからです。