ウェザーニュースのキャスターがアイドル並みの人気に! 魚住茉由「“もっとまゆまゆして!”と思ってます」
ウェザーニュースのキャスターがアイドル並みの人気に! 魚住茉由「“もっとまゆまゆして!”と思ってます」

日々のお天気チェックが欠かせない季節だが、ライブストリーミングによる気象情報専門チャンネル「ウェザーニュースLiVE」のお天気キャスターたちが、SNSなどを中心に「アイドル」とも言える人気を集めている。
人気の背景には視聴者との距離感の近さや双方向な番組づくりなど、ネット番組ならではの特性もあるが、2023年4月にキャスターデビューした魚住茉由さんはその明るい人柄も相まって、今後さらに注目を集めそうだ。

アイドル化しつつあるお天気お姉さんたちの日々を魚住さん本人に聞いた。(前後編の前編)

コロナ禍での就活と会社員時代を経て、ウェザーニュースへ

――魚住さんはどういった時間帯の番組をいまはご担当されているんですか?

魚住茉由(以下、同) 「モーニング」(午前5:00~8:00)から「アフタヌーン」(午後2:00~5:00)までの番組に出演しています。基本的には午前の時間帯の番組に入ることが多いですね。各番組のメインキャスター以外に「旬食ハンターウオズミ」というライブ配信や、「100年天気予報」というコーナー的な番組も担当しています。

――“朝組”と呼ばれるチームのようですが、日によって早朝の番組も夕方の番組も出演していると、生活リズムが大変そうですね。

慣れるまでは大変でした。夜に外出することがなくなって、たまに夜の電車に乗ると混雑ぶりや乗客の層の違いにびっくりします(笑)。「モーニング」は通勤・通学前に天気を確認される方が最も多い時間帯なので、スムーズにお天気をお伝えするように、少しでも笑顔で1日のスタート切ってもらいたいという気持ちで臨んでいます。

――魚住さんは地元・名古屋で約2年の会社勤めを経て、ウェザーニュースに転職したとか。採用オーディションに挑戦したきっかけは?

24歳の誕生日というタイミングで、今後の仕事について考えていたとき、ウェザーニュースキャスターの採用募集がその前日から始まっているのを偶然見つけて。勝手に運命を感じたんです。

――テレビのお天気お姉さんに憧れていたそうですが、当時から「ウェザーニュースLiVE」はよく視聴していたんですか?

もちろん観ていましたが、切り抜き動画のほうが正直よく観ていましたね(笑)。もともと就活では航空業界を志望していたんですが、コロナ禍で採用が止まっていて、新卒では全然違う業界の会社に入ったんです。

オーディションに応募した頃はそうした企業が採用を再開し始めたタイミングで、新しい挑戦をしてみようと考えていた時期でした。

――幼少期から空を見るのが好きで、ずっと空に関わるお仕事がしたかったんですね。

昔から空を見ることが大好き。空を見ると心が落ち着くというか。ウェザーニュースでは秋などに「何かに見える」雲をサポーターの皆さんにリポートしていただくんですけど、小さい頃からそういう雲をよく見つけて親に報告していました。

ウェザーニュースお天気キャスターの特徴

「空」について話が盛り上がると彼女はこんなことを話した。

「私は晴れ空を見上げているだけでセロトニンが出る人なので(笑)。雨でも家の中からずっと空とか見ていますね」

――空を見ると幸せホルモンが出る?

たぶん空が好きというのは根底にあると思います。ウェザーニュースのお天気キャスターのオーディションは航空業界の方などからの応募も多く、「人生で初めてオーディションを受けます」という方がとても多いようです。

――オーディション慣れしている人が比較的少ないんですね。魚住さん自身は、事務所に所属してモデルなどの芸能活動をしていた経験はあるんですか?

スカウトをいただいたこともあったんですが、私の通っていた学校が芸能関係の活動が禁止だったので、お名刺をいただいてそれきりですね。

――学生だと学校もセキュリティの問題とか大変ですからね。

私自身も表舞台に立つような仕事をしたいという気持ちは希薄で。

テレビのお天気お姉さんに憧れはあったものの、タレント事務所などに所属されて抜擢されるパターンが多いと知り、「じゃあ、無理ですねー」ってあっさり諦めていました。私もウェザーニュースが初めてのオーディションで、とても緊張しました。

――オーディションの自己PRで霜降り明星のせいやさんの「せっせっせいや!」のモノマネを披露したそうで。

書類審査が通って、貴重な機会だったので楽しもうという気持ちだったことは確かです(笑)。

――「せっせっせいや!」は封印しちゃったんですか?

もうやっていないです(笑)。あの時、なんで私もモノマネしようと思ったんですかね…。理解できないです。プロデューサーさんにも「印象には残ったけど全然理解できなかった。“挑戦”の方向が独特すぎて」と言われています。

 「もっとまゆまゆして!」

――ウェザーニュースさんでは、コラボカフェやファンミーティング、カレンダーなどのグッズ制作など、アイドル業界のような“ファンビジネス”にも注力するようになっているんですか?

ファンミーティング自体はずっと開催されていたんですが、2023年からより大きな規模で行なわれるようになっていますね。ただ、例えばグッズで収益を上げていこうみたいな考えは全くないんですよ。

――今の配信に投げ銭機能とかつけたら、すごい収益になりそうな気もしますが…(笑)。

あくまでも会社としては、いつも応援してくださる方のためにできること、喜んでもらえることを考えて取り組んでいることなので。だからこそ、結果的にグッズもイベントも非常にクオリティ重視なものになっているんですけど。より良い番組づくりやウェザーニュースが長く愛される存在になれば嬉しく思います。

――そもそも「ウェザーニュースLiVE」の視聴者は、予報士さんなども含めてそれぞれ推しの出演者の番組を観ているという方も多いんでしょうか?

大半の視聴者の方々は「ウェザーニュースLiVE」というチャンネル自体を愛してくださっているという印象ですね。「ファンのためのイベント」と言いつつ、個人的には視聴者に対していつも見ていただいて「こちらこそありがとうございます!」という気持ちなんです。

――番組内のコメントでも、魚住さんよく嬉し泣きしていますよね。

みなさんの温かさに触れるたび、毎回泣いてしまいます。ファンミーティングはとても温かい雰囲気のイベントで、始まる前は絶対泣かないと周りには言っているんですが、「ステージに呼び込みした瞬間もう泣いていた」といじられますね。

――「まゆにちは~」「まゆまゆしてきた」など独特のコメントも多いんですが、番組への向き合い方なども実際に変わるものですか?

お一人お一人に寄り添って情報をしっかりとお伝えしようという意識も高まって、よりやりがいも感じられていますね。とくにファンミーティングは応援してくださっている方々とリアルに交流できる貴重な場なので。いつも反応いただけるだけで嬉しいですし、コメントで一緒に番組を盛り上げてくださって感謝です。「もっとまゆまゆして!」と思っています!

――ちょっと意味わからないですけどね(笑)。

(笑)朝から少しでも笑顔になってもらえたり、今日も元気に頑張ろうと思ってもらえたり、こんな私に癒しを感じていただけるのであれば、私はとてもハッピーです!

取材・文/伊藤綾 

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