「大麻もってない?」「ジャップ!」“観光地化”する渋谷のクラブは外国人だらけ…外の路上まで“クラブ化”しカオスに、薬物汚染の店も
「大麻もってない?」「ジャップ!」“観光地化”する渋谷のクラブは外国人だらけ…外の路上まで“クラブ化”しカオスに、薬物汚染の店も

インバウンドの影響で、いま都内のナイトクラブが“外国人だらけ”になっている。渋谷や新宿、六本木では、外国人観光客が占拠するクラブが続出、迷惑行為も横行し、日本人客からは「怖くて行けない」という声も。

少し前まで、日本人にとっては“社交場”“音楽やダンスを楽しむ場”だった空間で、いったい何が起きているのか? 現地でその実態を取材した。 

「コロナ前が懐かしいよ」の声も…中も外も荒れるクラブ

かつては“社交場” “音楽やダンスを楽しむ場”として若者に人気だった都内クラブが、今やインバウンド観光の一大拠点となっている。現在、渋谷・新宿・六本木を中心に、外国人観光客がナイトクラブを“観光地”として訪れるケースが激増しているのだ。

特に週末のフロアには、多くの外国人が押し寄せているという。その実態を探るため、取材班は金曜夜の渋谷におもむき、混雑するクラブ街で人々に話を聞いた。

まずは、クラブの内情を知る関係者に話を聞いた。イベント関連の仕事をしている30代男性は、現状をこう嘆く。

「最近のクラブは正直、全然面白くなくなった。日本人同士でワイワイ盛り上がっていたコロナ前が懐かしいよ。今はどこの箱に行っても7割以上が外国人。クラブで働く人は英語での接客が当たり前になった」

急増する外国人観光客に押され、戸惑う日本人も少なくないという。都内クラブで10年以上プレイしてきた30代のDJはこう明かす。

「最近は、インスタやTikTokを見て来る外国人が圧倒的に増えた。

昔は“外人箱”“日本人箱”とある程度分かれていたけど、今は完全に混ざってる」

SNSの影響で、かつて“日本人箱”と呼ばれていたクラブにも、今では毎週末、多くの外国人観光客が訪れるようだ。実際に取材班が渋谷の有名クラブを複数訪れたところ、いずれの店舗でも興奮した様子で騒ぐ外国人の姿が目立ち、客の7~8割を外国人が占めていた。

 飲食店も困惑「コンビニが休憩所に」

クラブ周辺の飲食店からも、困惑の声が上がっている。渋谷のクラブ近くで働く男性は、眉をひそめながらこう語った。

「クラブイベントがある夜は特にひどいですよ。外国人がコンビニ前で路上飲酒して騒ぎ出して、路上までクラブみたいになっちゃうんです。ゴミや吸い殻のポイ捨ても多くて、正直うんざりしますね」

クラブの中だけでなく、その“外”にも波及する影響……。人だかりができ、道路にまで人がはみ出す。

待ちゆく人々に話を聞くと、「このコンビニに目の前には交番があるのに、どうして取り締まらないのか」と疑問を口にする声も多く聞かれた。

外国人観光客にとっては“夢の空間”

一方、外国人にとって日本のクラブは、“理想のナイトライフ”そのものだ。ウクライナから来日した30代の男性は、満面の笑みを浮かべながらこう語る。

「毎日通ってるよ! 洋楽のEDMがガンガン流れてて、テンションぶち上がる。ブラジル、フィリピン、アメリカ……いろんな国から来た人がいて、気づいたらみんな友達。こんなに国を超えて仲良くなれる場所、クラブ以外にないと思う」

アメリカから来た26歳の男性はクラブ近くのコンビニ前でこう話す。

「ナンパ目的で来たんだけど、日本人が少なすぎてびっくりしたよ。クラブの中で酒を買うよりコンビニのほうが安いから、外に出てきて今は休憩してるところ」

「日本人いねぇ!」ナンパ目的の日本人男性からは嘆きの声 

クラブを訪れる日本人たちはこの状況をどう思っているのだろうか? ナンパ目的でクラブを訪れたという20歳の大学生は、苦い顔でこう漏らした。

「夏だし、ギャルをナンパしたくて来たんだけど……日本人、マジでいなさすぎてビビった。思わずフロアで『日本人全然いねぇ!』って叫んじゃったよ」

さらに彼は、思わぬ“夏の恐怖体験”にも遭遇したという。

「その場にいた見知らぬ外国人から、いきなり『Do you have weed(大麻)?』って聞かれてさ。怖くて、速攻で逃げた」

また一部では違法薬物が横行している店舗もあり、薬物の目撃談や体験談も複数あった。

「目が完全にイッちゃってて、壁としゃべってる人もいた。“携帯を持ってないのにエア通話してる”とか、マジで怖いですよ。どこで薬を入手してるかは分からない。でも、早く摘発されないと日本のクラブ文化が終わる」(前出・30代DJ)

また、クラブ近くのコンビニ付近にいた22歳大学生の男性は、怒りをにじませながらこう語った。

「クラブの中で、190cmくらいの白人に思いきりぶつかられて、その人が手に持ってた酒が全身にかかってびしょびしょ。こっちは呆然としてんのに、相手は謝りもせずそのままフラフラっと消えてった。仕方なくクラブを出て、コンビニでTシャツ買い直す羽目になったよ」

「ジャップ ファックユー!」 日本人女性への差別も  

一部では、日本人を狙ったヘイト発言も起きている。

20代の女性は、怒りをあらわにこう語った。

「クラブで知らない外国人に『ジャップ ファックユー!』と急に叫ばれて怖かった。そこまで日本人が嫌いなら来ないでほしい」

毎週末クラブに通うという24歳の男性は、こう語った。

「1年前より外国人が急増して、言葉の壁とか支払いトラブルもよく見るようになった。混雑してる中でモタモタされると、正直ストレスだよ」

東京のナイトライフは今、観光と混乱が交差する場と化している。このまま放置されれば、取り返しのつかない事態にもなりかねない。若者たちが楽しみにする“夏休み”は直前まで迫っている。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班 

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