
超絶大ヒット「君の名は。」 海外からの評価も高く、アカデミー賞獲得も期待大!
昨年公開されたアニメ「君の名は。」が空前の大ヒットとなって話題に。アカデミー賞にも数々の部門でノミネートされており、アカデミー賞受賞の有力候補かと言われている。君の名はの人気の秘密や海外の評価などをまとめてみた。
アカデミー賞ノミネート! 興行収入も歴代4位で海外から絶賛の声
空前の大ヒットとなったアニメ映画『君の名は。』が国内での興行収入208億円を突破し、日本映画の歴代興行収入第4位にまで上り詰めた。また、中国・香港・台湾・タイなどでも初登場首位を獲得するなど、『君の名は。』フィーバーはまだまだ終わりそうにない。映画界からも高い評価を受けており、「第89回アカデミー賞」の長編アニメ映画部門ノミネート候補の一作に選ばれたことに加えて、アニメ界のアカデミーと呼ばれる「第44回アニー賞」の2部門にノミネート。『君の名は。』は既にいくつかの映画祭で賞を受賞しており、アカデミー賞の前哨戦とも言われている「ロサンゼルス映画批評家協会賞」の最優秀アニメ賞を獲得していることから、オスカー像の獲得にも大きな期待が寄せられている。
■君の名は 予告編
人気の秘密は伏線作り? 監督・新海誠のフェチもヒットに貢献か
『君の名は。』といえば、主人公の立花瀧とヒロインの宮水三葉が入れ替わるという設定や感動のストーリーに注目が集まっているが、作品の至るところに散りばめられた伏線を解き明かすのも魅力の1つ。
たとえば、監督・新海誠が2013年に発表した『言の葉の庭』のヒロインと思われる女性が三葉の学校の古典教師として登場したり、三葉の友達と同じ名前の高校生が『言の葉の庭』にも登場していたりと、他作品との関係も深い。もちろん、作中で回収できる伏線も多数登場している。
また、新海は唾液から作る「口噛み酒」が自身のフェチであると告白するなど、作品作りに関する裏話を披露。見れば見るほど新たな発見ができるのが、これほどまでにヒットした要因なのかもしれない。

『君の名は。』の聖地巡礼が大流行! 海外からの観光客も急増中
街や自然の風景描写が素晴らしいとの意見も多い『君の名は。』。作中に登場するシーンのモデルとなった場所を訪れる「聖地巡礼」も話題になった。
ポスターに使用されている東京都・四ツ谷の須賀神社前の階段やJR信濃町駅周辺などが人気だが、最も注目を集めているのが作中でメイン舞台のモデルとなった岐阜県・飛騨市。
日本人はもちろん、国外での公開後は海外からの観光客も急増しており、作中で重要な役割を果たす「組紐」の製作体験も大人気。日本では映画公開から数カ月が経過しているが、国外では公開からそれほど時間が経っていないため、今後さらに海外からの「聖地巡礼」が増えるという予想も多い。また関連グッズも大人気で品切れが続出。世界的なヒットで今後ますます入手困難になるかもしれない。
SF? それともコメディ? 海外から見た『君の名は。』評価
日本では主人公たちの切ない恋物語や精緻なアニメーション描写が高く評価されているが、海外でもロマンチックストーリーで人気を集めている。しかし、体の入れ替わりやタイムトラベル的な場面があることから、SF映画の要素を見出す海外ファンや批評家も多いよう。また、建物やお祭り、巫女姿の描写が海外の日本イメージを刺激しているとのことで、日本の伝統文化を感じるために何度も鑑賞するという人も。ちなみに、映画評論家であるマーク・カーモードは同作について、「メランコリックな大人のコメディ」とコメント。見る人によってはコメディ映画にも見えるようだ。