
脳を冷やすための機械もなんだかSFチックで、私などはSF映画などでよく見る「冷凍睡眠装置」を想像してしまった。ハッと目覚めると自分だけ25世紀あたりにいて、周囲は見たこともない未来社会になっていた……、なんてことはないでしょうね??
そんなバカな心配を抱えつつ、この「クライオサーミア」を治療に導入している大阪の宮内鍼灸整骨院の院長先生にお話を伺ってみました。
同院でこの「クライオサーミア」を導入したのは2年前からだそう。まだ、それほど一般的に知られていない治療法ということもあって、問い合わせも急増中とのこと。たとえば慢性的な頭痛、肩こり、不眠、ウツ、アトピー、更年期障害など、どこの病院へいっても症状が改善しないという悩みを抱える人の多さに先生自身も驚いている状態という。自分ではそれほど意識していなくても、脳のストレスが関係している病気は思いのほか多いのだそうだ。
手順としては、まずスペースゲットウェルという専用の椅子に仰向けに横になり、冷却水の流れる頭部カバーを装着。このカバーで頭、首を冷やし、その間胸やお腹といった体は冷えないよう特殊なカバーをかけるのだそう。物質が凍る温度が−0℃なので、その凍らないギリギリの温度である0.1〜0.3℃の間で冷却するそうだ。これ、が0.4℃になると脳が「冷たい」と認識してしまうのでダメなんだとか。
ちなみにどのくらいの時間、冷却すればよいのか? 目安の時間&料金は、1時間3,000円、30分で1,500円とのこと。先生いわく「最初にこられた時からぐうぐう眠ってしまう方もいれば、30分くらいは考えごとをしている方もいるし、いろいろですね」。
30分を超えるとフッと「落ちる」状態になるというのも気になるところ……。
う〜む、「頭を冷やす」ただそれだけのことが実はそんなにスゴイことだったとは……。実は私、極度に怖がりなためこの日は結局体験しないで帰ったのでした。しかし、かなり興味がわいたので、次回はぜひ勇気をだして、チャレンジしてみたいところデス。クライオサーミアで「SFのような未来」へいくことはなさそうですが、ほんのすこし先の明るい未来へはいけるのかもしれませんね!?(野崎泉)