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話題の“シャアの本”を読んでみた

2007年2月15日 00時00分

シャアに学ぶ!? ビジネス社会で生き抜く知恵。写真は『評伝シャア・アズナブル―赤い彗星の軌跡―<上巻>』

「竜馬に学べ? いや、シャアでしょ」という帯の文句に魅かれて手にとってみた『評伝シャア・アズナブル―赤い彗星の軌跡―』。
さすが、緻密でリアルな確固とした世界観を築いているガンダム! ついに、架空のアニメキャラであるシャアの評伝まで出てしまうとは……上下巻があり、まさに坂本竜馬のような歴史上の人物の評伝のように大マジな筆致で書かれた異色作。巻末にはなんと年譜までついており、シャアの思想と人間性に迫る重厚で読みごたえのある一代記となっている。

作者は“宇宙世紀の司馬遼太郎”こと小説家の皆川ゆか氏。
さっそく読んでみたところ、キシリアvsシャアの緊張感にみちたオトナな駆け引きや、ララァとアムロが戦場で共鳴しあっていたときのシャアの心境など、謎多き男であるシャアの言動の背景にあるものがスリリングな筆致で明らかにされていく。
この本を担当した講談社の編集者の方にもお話を伺ってみたところ、今のところ読者の9割が30代のサラリーマン男性という。皆さんシャアの生き方から仕事術や人生訓、処世術などを学ぶという感じで、まさに「ガンダム」を題材にした新しいビジネス書の誕生といえるかも。

福井晴敏氏による推薦文にも、
「今、我々はシャアから多くのことを学ぶ必要がある。自意識過剰で、マザコンで、究極的には自分しか愛せなかった寂しい男だからこそ、その転落の道筋を反面教師としなければならない。あの仮面は、今を生きる我々の顔を等しく覆っているのだから」
とあり、なるほど特に「Zガンダム」以降の、中間管理職的なシャアの立ち位置にはサラリーマンの皆さんにも学ぶところがあるのかもしれませんね!?

「ファーストガンダム」では、その華々しい悪役っぷりでファンを魅了していたシャア。しかし、30代の読者の中にはむしろ「Zガンダム」以降の悲哀に満ちたシャアに共感を覚えるという人も多いらしい。「大人になってみて、あのときのシャアの気持ちがよくわかるようになりました」などという感想をアンケートに書いてくる人もいるとか……。
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