中学、高校の化学の教科書でおなじみの元素記号表。「水兵リーベ僕の船…」と暗記した方も多いはずだ。


さて、その元素記号表だが、化学の世界は日進月歩。新しい元素が発見されれば、当然元素記号表には新しい元素が加えられる。なんでも、元素記号表には、「りくつから言うと、ここに何らかの元素が入るはず。いつか発見されるだろう」という「席」が空けられているとのこと。

さて。
先日、国立科学博物館に展示してあった元素記号表に気になる元素があった。


その名も「ウンウンウニウム」。
なんじゃこれはー!
まるで、トイレで大のほうをきばっていて、「出た!」というような元素名。

元素名の命名権は、発見者にある。例えば、かのマリー・キュリーは、当時分割されていた祖国ポーランドにちなんで「ポロニウム」という名をつけた。また、キュリー夫人にちなんだ「キュリウム」という元素もある。
その元素名のドラマチックさに比べて、この「ウンウンウニウム」はいかがであろう。
しかも、その隣には「ウンウンビウム」「ウンウンクワジウム」「ウンウンヘキシウム」と居並ぶウンウン一家。まるで、競馬の冠名のようである。

しかし、そこは国立科学博物館。ちゃあんと解説があった。
その解説によると、
「原子番号111 ウンウンウニウム 由来 国際純正および応用化学連合IUPACが提唱する暫定的な元素名。数字を表すラテン語から。
ウンunは『1』を表す。元素記号もその頭文字をとる。正式名は決まっていない」
なーるほど! 元素番号111だから、「ウンウンウニウム」なのかあ!

さて、その「ウンウンウニウム」なる元素の気になる用途は? 
解説によると、「研究上の興味だけで、用途はない」。

おいおいおい、そんなことはっきり言っちゃっていいんかい?

しかし、化学だろうが、女体の神秘だろうが、未知のものは知りたいのが人間ってやつで。「知りたい!」を仕事にしちゃったのが、研究者、という人たちなんでしょうね。

「ウンウンウニウム」の正式名が何になるか、バーバラは非常に楽しみである。
(バーバラ・アスカ)