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誰が本当の「日本のビートルズ」なのか

The Beatles(Excite Music)

日本のロックやポップスを取り扱う雑誌や書籍を眺めていると、「日本のビートルズ」「和製ビートルズ」というような表現をよく目にする。よく目にはするのだが、その表現が具体的にどのバンドを指していたかと考えると、うーん、なんだか思い浮かばない。「日本のビートルズ」って誰なんだろう、めちゃくちゃバカバカしくも思えるそんな疑問に取りつかれた私は、音楽系出版社といえばここ! という二大出版社にお話を伺うことにした。

まずは「リットーミュージック」。ギター好きなら一度はお世話になっているであろう「ギター・マガジン」を始め、楽器ごとに焦点を絞った雑誌や、教則本・教則DVDなどを出版する、音楽好きにとっては偉大な先生的出版社である。メールでの問い合わせに、なんと社長の古森優氏から直々のご返答をいただいた。それによると、

「僕の見解ならハッキリしています。『FLIPPER'S GUITAR』です」
そしてその理由は「バンド名義の正規盤中に1曲も駄作がない(=全曲がシングル・クオリティである)」。こんなバンドは日本では他に見当たりません」とのこと。

「日本のビートルズ」という言葉に、勝手に「ザ・フォーク・クルセダース」「チューリップ」のようなビートルズ世代のバンドを想定していた私にはかなりハッとさせられる回答!フリッパーズ・ギターを初めて聴いた時に、洋楽だとしか思えなかったことを思い出した。

なお、古森優氏は自らもビートルズ・ファンであり、リットーミュージックから2000年に出版された『THE BEATLESアンソロジー』(日本語版)の編集においても、総指揮をとっておられたという。その古森氏が言うのだから、とかなりの説得力を感じるが、ご本人いわく「社を代表した意見でなく、あくまで私見ですが」とのこと。

次にお話を伺ったのは「音楽之友社」。クラシックやジャズを始め、音楽に真摯に向かい合う眼差しは音楽愛好家から信頼を寄せられている。日本のフォーク・ロックの名盤を余すところなく紹介したムック「ラヴ・ジェネレーション 1966−1979」には個人的に相当お世話になった。電話での問い合わせに、出版部の鈴木氏のお答えをいただくことができた。

「日本のビートルズですか…。まあ、レコード会社の宣伝文句だったりするので、一概には言えないんですが。ビートルズ世代のGSなどをのぞけば、個人的に『THE COLLECTORS』とか『GREAT3』とか、まあ4人じゃないんですけどね。あまりハードなロックじゃなく、洗練されたポップスセンスを持ったバンドというイメージですかねー」、なるほどー、ビートルズに懸命に近づこうとしていた60年代、70年代のバンドたちよりも、ビートルズを意識せず、自然に洗練されたセンスを身につけていたバンドこそ「日本のビートルズ」にふさわしいのかもしれない。

私の周りに聞いてみても、その人によって「日本のビートルズ」は本当にまちまち。自分なりの答えを探しながら邦楽を聴き返してみるのも面白いかもしれない。(スズキナオ)

2005年7月8日 00時00分

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