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「キレてる!」「デカイ!」ボディビル言語に迫る

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本当に会場では「キレてる!」「デカイ!」「バリバリ」の声がとびかっていた。

私が大好きなマンガ、『アゴなしゲンとオレ物語』で、何年か前、ボディビル大会ネタがあった。
そこでは、ボディビルの人たちがマナーとして(?)、「キレてる(筋肉の割れ)!」「デカイ(筋肉の量)!」「ナイスバルク(良い筋肉)!」などと声をかけ、互いの筋肉をホメ合うらしいことがかかれていた。

以来、すっかりボディビル言語にのぼせてしまい、皿洗いをしてくれるダンナの後ろ姿にむかって「良い仕事してますね」くらいの意味で、「ナイスバルク!」を乱用したりしていたが、果たして本当にそんな言葉が使われているのか? という思いがずっとあった。

そんな疑問を晴らすべく、9月4日、「第39回日本社会人ボディビル選手権大会」を見に行った。
女一人で来ていたのはざっと見たところ、私だけ。孤独を感じつつ、A席3500円を払う。受付脇には「撮影は有料 2000円」と書かれた看板があり、許可済みのリストバンドを受け取るために、ほとんどの人がそこに並んでいるが、そこまで自腹をきりたくはない。

出場者の家族や彼女、彼氏だろうか、特にムキムキでもなく普通の人たちが、
「筋肉はつきすぎててもダメ。適度な焼き目も必要」
なんて会話をしていた。

席に着くと、いきなりクイーンの曲が流れ(ムキムキの世界の中でこのBGMはどうかと思う)、早口で淡々と出場者の名前が読み上げられるなか、「筋肉な男性たち」がズラズラと出てきた。
「プラットホーム」と呼ばれるお立ち台のようなところに、横一列に筋肉がズラリ。筋肉質の男性の半裸を見ると、ついみんな井出らっきょに見えてしまう。
両肩をちょっと持ち上げ、バケツを持たされたようなポーズで静止したが、それは「リラックス」というらしい。

静まりかえった会場で、「プレジャッジ」として、一斉に規定のポーズ+リラックスポーズが始まった。と、突然、
「○番、キレてる!」
待ちに待った「ボディービル言語」が飛び出した。すると、口火を切ったかのように、次々と、野太い男性の声で
「○番いいよ〜!」「○番最高!」「デカイ!」
の掛け声が。さらに、ジムか会社の後輩らしき若いおにいちゃんが、よそよそしく、
「○○さん頑張れ!」
などと叫び、応援はエスカレート。
「肩、最高!」「足もキレてる!」「ナイスカット」「丸い!」「バリバリ!」
など、やや上級者な感じも増えるなか、
「紫、似合ってる!」「赤パンいいよ、最高〜!」
と別のアプローチも飛び出した。途中からは、
「○番!」
と番号だけを呼ぶ控えめな女性の声も出てきた。

もう周り中、掛け声だらけ。「キレてる!」と私も言ってみたいが、言う相手がいない。寂しい……。
10時半開演で、全プログラムが終了するのは16時41分予定なのだが、盛り上がる会場内で、孤独に耐え切れず、結局、早々と12時に退場してしまった。予想以上にディープなボディービル言語の世界。

ちなみに、肝心の「ナイスバルク!」だけは一度も聞けず、ちょっとだけ心残りです。
(田幸和歌子)

2005年9月12日 00時00分

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