話題の食用ホオズキを使った老舗のスイーツ「ほおずきボンボン」
フルーティーな食用ホオズキをベルギー産のチョコレートでコーティング
夏の風物詩でもあるホオズキ。日本ではもっぱら観賞用が主流だったけれど、最近では食用ホオズキも出回りちょっとしたブームの兆しをみせている。
食用ホオズキは南米が原産地と言われ、海外では「ストロベリートマト」「フィザリス」などとも呼ばれ、ビタミンA、C、Eが豊富でデザートとして人気のフルーツでもあるのだ。
そんな中、福岡の老舗菓子店の千鳥饅頭総本舗で食用ホオズキを使った「ほおずきボンボン」(6個入り 1365円、9個入り 2000円)というスイーツを発売しているのを知った。
「ほおずきボンボン」は生の食用ホオズキをフォンダン(糖衣をかけること)にしてビターチョコでコーティングしたもの。まるで羽子板の羽根のような形で何ともかわいらしい。

この「ほおずきボンボン」を扱っているのは千鳥饅頭総本舗の数ある店舗の中でもチョコレート専門店「アナベル」で、お持ち帰りの他にも店内で頂くこともできる。
実はこの「ほおずきボンボン」を生み出したのはアナベルのパティシエでもある千鳥屋の御曹司、原田浩司さん(33)なのだ。
千鳥饅頭総本舗といえば千鳥饅頭、洋風巻きせんべいの「チロリアン」の超有名菓子を作っている。寛永七年創業、370年以上もの歴史を持つ大老舗である。
原田さんは十代の頃にドイツに留学し、次世代の千鳥饅頭総本舗を背負うため、お菓子づくりと経営の両方をヨーロッパで勉強したのだという。その時に出会ったのがホオズキを使ったお菓子だったのだそうだ。
思いっきり洋風のお菓子なのになぜかそのフォルムに妙に和を感じてしまうところが老舗の千鳥饅頭総本舗さんのイメージにピッタリのお菓子である。

そこで、「これを食べない手はない」とさっそく取り寄せて頂いてみた。

見た目はほんと、羽子板の羽根そっくり。ホオズキの皮の羽根部分をつまんでみるとちょっとずっしりしている。
これは果肉たっぷりとみた。お上品に切ったりするよりは一口で一気にいった方が美味しいかも、とがっぷり。
おおぉ。ジューシーなホオズキの甘さと酸味がチョコレートとあいまって今までに味わったことのない美味しさ。

ホオズキは実は今回初めていただいたのだがいやはや何とも言えない。よく甘いトマトに似ているという人もいるけれど、当たらずとも遠からずといった感じで何とも形容しがたい美味しさ。その甘味と酸味がビターなチョコレートにめちゃくちゃ合う。

千鳥饅頭総本舗さんにお話を伺ってみた。
「『ほおずきボンボン』は5年ほど前から季節商品として出していたんですが、ここ2年ほどでようやく安定的に商品をご提供できるようになりました」と営業担当の山田さん。
「最初は愛知県産のものを使っていましたが、今では新潟県産を中心に各地で食用ホオズキが作られるようになったので 通年ほおずきボンボンを提供することができるようになりました。
先日、お届けしたのは茨城県産のもので一般のお客様はほとんどお気づきになられない程度ですが、若干酸味が多めだったと思います。8月に入ると大分県産、10月には新潟県産と季節によって産地も変わって時期ごとに最高のホオズキを使っています」(注:気象状況でどうしても手に入らない時期があります)

それにしてもホオズキがこんなにチョコレートに合うフルーツとは驚き。世の中にはまだまだ私の知らない美味しいものがあるということを再認識させていだたきました。ジューシーな甘酸っぱさとビターなチョコがベストマッチな「ほおずきボンボン」はまさに夏にピッタリなチョコレートと言えそう。
「ほおずきボンボン」はアナベルの他に羽田空港の全日空商事(株)65番売店、千鳥オンラインショップでも購入可能。この夏是非、ご賞味あれ。

(こや)

・株式会社千鳥屋饅頭総本舗
福岡市博多区上呉服町10-1
0129-192-193
http://www.chidoriya.co.jp/