
「標高一三四五米六七」の表示のある野辺山駅。神社はどこ? キョロキョロしてみるも見あたらない。観光案内所で尋ねても「鉄道神社? 聞いたことないねえ」とのお返事。もしやガセネタだったのか。「駅としてはここが最高点だけど、線路の最高点は少し先にあってね。そこに石段みたいなのがあるよ。でも神社じゃないと思うけどねえ」、と続ける案内係のおばさま。まあ、とにかく行ってみましょう。
たどり着いた「JR最高地点」は、国道141号線のすぐ脇。
「周囲に観光スポットが少なく、JR最高地点に何かモニュメントを、と考えたものです。建立は2005年4月26日、偶然にもJR西日本(福知山線)の大事故の翌日です」
出来てからまだ一年と少し。だから知られていないのか。それにしても、このユニークさは誰のアイデア?
「会員みんなで意見を出し合いました。
ありがちなアイデアだが、本当に作ってしまうところがすごい。
「旅する人の安全を祈るものですが、合格祈願にもいいです。最高地点だけに、最高の状態で受験できるようにね。売店で絵馬も販売しています」
とても小さなこの神社、果たして観光スポットの定番となれるか。お賽銭箱をのぞくと、誰がお参りしたのか、そこには壱万円札が。最高地点だけに最高額の紙幣を、と考えたのかもしれませんね。
(R&S)