高田純次の適当さが身につく『適当手帳』
<a href="http://www.excite.co.jp/book/product/ASIN_4797337648/">『適当手帳』</a>(ソフトバンククリエイティブ 税込み1000円)
「平成の無責任男」、「芸能界一いい加減な男」など数々の異名をとる芸能界のちょい不良オヤジ、高田純次。来年還暦を迎えるとは思えない風貌と発言は、いつまでたっても目が離せそうにない。


そんな高田純次のように適当に生きたい人に必携の一冊がある。彼が監修した手帳、その名も『適当手帳』だ。帯には「使わなくてもいいよ。買ってさえくれれば」と彼からのメッセージが書かれている。

手帳の最大のポイントは、日々のスケジュール欄に書かれている彼の語録だ。「一度言ったことは、言ったそばから忘れるよ」なんていう愛すべき彼の一言に、毎日いい感じに力が抜けること間違いなし。
読み物としてもおもしろいので、ヒマなときにはつい手帳を開いてしまうので、スケジュール忘れが防げてよいかも。

ほかにもカレンダーや路線図・アドレス帳など手帳としての基本的な機能はついているが、すべて純次流。実際、手帳としての使い勝手はそれほどよくない。例えば、東京山手線周辺路線図なんて一見役に立ちそうだけど「愛人が住んでいる場所」など彼のプライベートに関係する駅がいくつかピックアップされているだけ。世界地図にいたっては、手書きで書かれた大小いくつかの丸のなかに「フランス・ロケで暑くて死にそうになる」などこれまたどうでもいい彼の個人的な情報が書き込まれていて、なんとかその丸がヨーロッパを表しているのだとわかるくらい。

唯一、結構便利かもと思ったのがアドレス帳の項目。
なんと借金の金額や給料日の欄まであるのだ。確かに借金は額が小さいとついうっかり忘れてしまうので意外と重宝しそう。ちなみに相手の給料日を記入するのはおごってくれそうな日だから。

「高田純次とともに生き、ともに暮らす、超適当な365日」というコピーのとおり、彼の適当精神が全てにちりばめられたこの手帳。ペラペラ眺めているうちに「適当に生きるってすばらしいよな」と心から思えてくるから不思議。

彼のように適当に生きたい人、すでに適当な人、とりあえず来年の手帳はこれで決まりでしょう。

(古屋江美子)