110番、119番したことありますか?
110番の6割、119番の2割が、携帯電話からの通報とのこと
携帯電話の普及で、110番、119番がかけやすくなった。警察白書・消防白書によると、年間の110番・119番件数はどちらもおよそ900万件。
110番の6割、119番の2割が携帯電話からだという。とはいえ、この2つの番号はあくまでも非常用。実際にかけたことのある人はどのくらいいるのか、何回かけたことがあるのか、それはどんな状況だったのか、周囲の20代〜60代の男女22名に聞いてみた。

22名中、6割にあたる13名が「かけたことがある」という。回数を聞いてみると、1回が8名、2回が1名、3回が2名、4回以上が2名。年齢が上がると回数も多くなるようで、20代では4名中3名が「かけたことがない」、最多は60代女性の5回だった。

電話したときの状況で一番多かったのは「車で自損事故を起こし、自分でかけた」の3例。その他、「酔って階段から転落。そのまま我慢して一晩寝たが、翌朝立てずに119番」「薬局で『これは1回2錠だけど4錠飲んだらいい』と言われて薬をもらい、その通り飲んだら動悸がしてパニックになって119番」「海で小指を骨折した時、レスキューがびびって逃げてしまった。仕方なく自分で119番」など、自分のために119番したケースが4例あった。

「事故や火事を目撃して」も4例。この場合、何通も同じ電話がかかっていて「すでに向かっています」と言われることも多いようだ。
「大型トラックに煽られ、無理な追い越しをされ危ない目にあった。頭に来たし、どう見ても積載違反だったので110番」という、個人の恨みのこもった例も。ちなみにこのトラック、間もなく捕まったそうだ。

その他トホホな例を紹介。「家に帰ったら鍵があいていた。空き巣に入られたと思って110番したが、どうも自分で鍵をかけ忘れたようだ」「車の上に財布を乗せたまま忘れて発進。どこかに落として110番」「子供の頃、電話で遊んでいて110番してしまったらしい。逆探知で警察から電話が来た」……警察の皆様、お疲れさまです。

最後に、明らかに緊急事態という例を紹介。「高速道路でコワ系の車に追われ、事故になりそうだったので携帯電話から110番。でも、『管轄が違うからかけ直してくれ』と言われた。やりとりをしているうちに、その車が高速を降りて行った」というもの。
ところで、この「管轄が違うからかけ直してくれ」とは、どういうことなのだろう。電話を受けた某県警に聞いてみた。
「(携帯電話は)一番近い基地局に電波がつながる関係で、(県境近くからかけると)隣の県警につながることがあります。転送機能もあるのですが、転送するとかえって時間がかかってしまう場合があり、そのような場合にはかけ直してもらっています」携帯電話からかけると、不便なこともあるようだ。

繰り返しになるけれど、110番・119番はあくまでも非常用。急がないときは、110番ではなく「#9110」(全国共通)を、119番ではなく「#7119」(東京都のみ)を使おう。本当に急いでいる人達のためにね。
(R&S)
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