
が、捨てるのも忍びなかったので、1個を半分に切って大きめの植木鉢に埋めておいたのは3月下旬のこと。何の肥料もやっていないのに4月中旬には緑の葉が生い茂り、5月には自力ではまっすぐ立っていられないほどの成長ぶり。野菜の底力を感じさせられた。6月に入ると枯れ出したので(茎が枯れたら収穫時/写真3番目)早速土を掘ってみた。
土の中からごろごろと、出てくる出てくる! 直径1センチに満たないミニミニおじゃがを含めると、計17個のじゃがいもを収穫することができた(写真一番上と一番下)。
埋めたじゃがいもは中サイズのものだったが、できたものは総じて小ぶり。いちばん小さなものは直径7〜8mmというミニチュアぶりである(写真2番目)。早速ゆでて、「赤ちゃんじゃがいもは可愛いなあ」などと言いながらのん気に美味しくいただいたが、その後農林水産省のウェブサイトに「家庭菜園などで作られた未熟で小さいジャガイモは、全体にソラニンやチャコニンを多く含んでいることもあるので、注意が必要です」の記述を見つけて大ショック。以前のコネタでも触れたが、芽に毒があるのは有名な話。でも、小さいものもだめだったなんて! さらに「ソラニンやチャコニンを多く含むジャガイモを食べると、食後8〜12時間で吐き気や下痢、おう吐、腹痛、頭痛、めまいなどの症状が出ることがあります。ジャガイモを食べたあとにこのような症状が出たときは、急いでお医者さんにみてもらいましょう」との記述まで。
幸い何事もなかったが、何でも素人仕事は要注意なのだ……と反省。
ちなみに、じゃがいも同様に芽が出やすい野菜として玉ねぎがあるが、こちらの芽は無害。芽の下1〜2cmのところを切って、水を張ったお皿などにのせておくと緑の芽がすくすく伸びるので、薬味として使えて便利。
野菜の底力は凄いので、無駄にしないよう有効利用したいものだけれど、これから芽が出たじゃがいもを植えてみようかと思っている方は、どうぞ赤ちゃんじゃがいもにご注意ください。
(磯谷佳江/studio woofoo)
・「知識があればこわくない!天然毒素」*農林水産省サイト内