イモの重要性を再認識 「国際イモ年」とは?
「国際イモ年」日本語ロゴマーク
2008年が「国際イモ年」であることをご存じですか?

国際イモ年とは、食糧危機が高まる現代において、「ポテトの重要性の認識を高め、必要な農業システムの研究開発などを促進すること」などを目的に、国連食糧農業機関(FAO)によって定められたもの。

ここで言う「イモ(ポテト)」とは基本的にジャガイモのこと。
現在では世界各地で作られているジャガイモだが、その種類は実に7,000種以上もある。もともとは8,000年前に南米のアンデス地域で作られ始めたものだが、この国際イモ年の実施について最初に声を挙げたのも、まさにペルー政府だったという。ちなみに日本ではジャガイモに加えて、さつまいもなど他のイモ類も活動に含めている。

それにしてもなぜイモなのか? FAOによると
「ジャガイモは世界中で作られており、他のどの作物と比べても、より狭い土地から、またより厳しい気候条件下で、より多くの栄養を、より速やかに生産できる。また炭水化物を豊富に含み、良いエネルギー源になる」
などが主な理由。しかもジャガイモは全体の約85%が可食部なので、生産効率もよい。


日本の食卓においても、いまや欠かせない食材のひとつであるジャガイモ。その生産量は年々増加しており、
「1960年代初めには3,000万トン未満であった生産は、1990年代半ばまでには、1億トン以上に達するようになった」
のだという。今後も開発途上諸国を中心に世界の人口は増えていくと予想されている。安定した食糧供給のために、ジャガイモの担う役割はますます大きくなっていくだろう。

具体的な活動としては、各種イベントにおいて認知を高めたり(先日横浜で行われたアフリカンフェスタでもブースを設置)、「“国際イモ年”フォトコンテスト」を実施したりと、一般の人たちにも積極的にPRを行っている。

ぜひ私たちもこの機会にイモの重要性や世界の食糧事情について目を向けていきたいものです。

(古屋江美子)

「国際イモ年 2008 畑の中の宝もの」