ドイツ人の知り合いに、偶然にも小学校と高等学校の教員がいますので、教員の魅力や悩みごとなどを尋ねてみることにしました。もっとも、男女各1名の、わずか2人に尋ねた結果ですので、全国およそ70万人という教員の声を代弁しているわけでも何でもありません。その点をご承知の上でお読み下さい。
■ 教員になった理由は?
大好きな子供たちと触れ合っていられる仕事だから。
長期にわたり、安定した収入を得られることも大きな理由。
毎年必ず長期休暇があるという点は、職業選択理由にはなかったと、2名とも真顔で答えてくれました。ホントカナ。
■ 職業上の悩みは?
自然科学系の教員の人員不足が、地域や学校によって、かなり深刻な状況にある。
児童数減少で学級数が削られた結果、ひとクラスの生徒数が増加傾向にある。結果的に、個々の生徒に目が届きにくくなってきている。
過去5〜10年くらいの間に、クラス運営の難しさがぐっと増している。
■ 教職制度や勤務校の現状について一言
大学での教職課程期間において、実習などの現場経験を大いに増やす必要性を痛感している。
家庭環境が、その児童の学業上での成功に与える影響は計り知れない。生徒がおかれた家庭環境、社会環境の格差が年々広がりつつある現状が、学校経営やクラス運営にも大きな影を落としている。
(柴山香)