ボールペン画アートが脚光を浴びている。以前、こちらの記事でも紹介した佐藤明日香さんは、PILOTのハイテックC（0.25ミリ）で朝から夜まで繊細な絵を描き続けている。
●2014年の出来事
では、佐藤さんのボールペン画と共に今年を振り返っていこう。
・『クルーズトレイン ななつ星in九州』（JR九州） 運行開始。超豪華列車が話題に（鉄道にまつわる絵を）
・腹筋トレーニングマシーン『ワンダーコア』が話題に。（トレーニングをモチーフにした絵を）
・『カクノ』（PILOT製）大ヒット。
「万年筆というと敷居が高いイメージですが『カクノ』は初心者にも本当に使いやすいです」
インクの入れ替えも簡単で、ペン先には顔のマークが入っている。顔のマークは「こちらを上にして描いてください」という印でもある。
「ウインクをしているマークが入っているものもあって、楽しいです」
・映画『アナと雪の女王』大ヒット。（雪をモチーフにした絵を）
・ノーベル物理学賞受賞者に青色発光ダイオード（LED）を開発した赤崎勇・名城大教授、天野浩・名古屋大学教授、中村修二・米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授が選ばれる。
（研究者をモチーフにした絵を）
・『笑っていいとも!』32年の歴史に幕を下ろすも、新番組『ブラタモリ』スタート（佐藤さんの絵では、サングラス姿のキャラクターを）
・“天使すぎるアイドル”橋本環奈が話題に。
佐藤さんはツイッターで橋本環奈さん（Rev. from DVL）の画像を見て、あまりの可愛さに衝撃を受けた。その上、あることがきっかけで、別の女性アイドルグループにもハマったという。
――どのグループにハマったんですか？
「『トロピカル丸』です」
――？
申し訳ない。私の勉強不足で「？」がついてしまった。
「夏に、とあるレコード屋さんで曲を視聴してたら、その近くで『トロピカル丸』のイベントが始まったんです。終始笑顔で歌ったり踊ったりして、ふとした瞬間に私と目があって、感動しちゃたんです！ 佐藤さんの目の前には、3～40代の男性たちが、ハイテンションで“イエイイエイ！”などと言いながら声援を送る光景が広がっていた。
（※調べたところ、『青春! トロピカル丸』と『純情! トロピカル丸』の2チームで活動中。グループ名を命名したのは、つんく♂さんでした）
●締めくくりとして、とりわけ話題になったコチラをボールペン画に
『妖怪ウォッチ』の人気が急上昇したことや、『地獄先生ぬ～べ～』が実写ドラマ化されたこともあり、子どもたちを中心に妖怪が話題に。テレビを見ない佐藤さんは、当然のことながら『妖怪ウォッチ』を知らなかった。夏に行ったとあるフェスで、早朝に観客のみんなで『妖怪たいそう』をするコーナーがあったのだが、それがなんのことなのか分からない佐藤さん。
「みんなが体操をしているのを見て、『なんて、良い曲なんだろう。
佐藤さんの『妖怪ウォッチ』への思いが開花した瞬間だった。奇遇にも、秋には『妖怪たいそう』の振り付けを担当しているラッキィ池田さんのラジオ番組に出演。佐藤さんは、ラッキィさんにお会いして大興奮だったそうだ。
●ところで、佐藤さんはきちんと食べているのか？
ここで、佐藤さんの経歴を改めて紹介しておくと、法政大学卒業後、予備校の事務のお仕事に就く。夏期休暇でスイスに行き、帰りの飛行機の機内で学生時代から描いていたボールペン画を描いていると、C.A.さんに「あなたの絵は素晴らしい。絵描きになった方が良い」と言われ、あまりの嬉しさに会社を辞めて絵描きになることを決意。
今でこそ、銀座三越で個展を開いたり、2冊の本を出版するまでになったが、特にお金がなかった頃（ほんの数年前）は、身内に絵を売ったり、仲が良い人にお米をいただいたり、塩おにぎりを食べてしのんでいた。現在もパソコンがないため、サイトを更新する時はネットカフェを利用するのだが、それも30分以内の最短料金で済ませるような生活だ。
――相変わらず質素倹約な生活ですが、以前にお会いした時に比べると、顔色は良くなったような……
「食生活を改善したんです（笑）。ぶり大根や里芋の煮物などの和食も作るようになりました」
ありがたいことに、生活で苦労していたことを知っている親切なファンの方から「ちゃんと食べてる？」と声をかけられることが多く、野菜スープや、そば、めんつゆなどの食べ物をプレゼントされることもあるそうだ。
（※ちなみに、貧乏な女性を紹介する番組からオファーがきたことがあるそうだが（←しかも2度も）、現在、佐藤さんは倹約はしているものの、決して”ど貧乏”なわけではないため、丁重にお断りしているそうだ）
●そんな佐藤さんに朗報が
・『2015年用ダイアリー』発売！
・ランドリーより佐藤明日香デザインのパーカー発売！
パーカーは2014年11月21日発売。
●佐藤さんはラジオ（J-WAVE）ファン
「私、ラジオが大好きなんですけど、とりわけJ-WAVEが好きで、絵を描きながら一日中聴いてるんです。いつかJ-WAVEの番組にゲストとして呼ばれる日がくるといいな～と思ってたんですけど、その衝動が抑えられなくて、ついにこの間『GROOVE LINE Z』の『ドリームワーカー』というコーナーに出演希望のメールを送ったんです。残業している人を励ますという旨のコーナーだったんですけど、そしたら電話で出演できることになったんです」
そう、一人のリスナーとしての出演を果たしたのであった。
「反響がすごくて、ツイッターのフォロワーさんが一気に200人ぐらい増えました。地方に住んでいる方もラジコなどでJ-WAVEを聴くことができることもあって、鹿児島に行った時も『ラジオ、聴いてました』と言って来てくださった方がいました。
なんて良い話なんだ。佐藤さんは、今度はJ-WAVEの番組にゲストとして出演できる日を夢見ている。今年は北海道から鹿児島まで、自身のイベント（出版記念キャンペーンなど）で各地を飛びまわった佐藤さん。19日から銀座三越で個展が始まるが、そばを持って銀座の街を歩いている人がいたら、佐藤さんかもしれない?!
（取材・文／やきそばかおる）
・佐藤明日香さんのサイト
『佐藤明日香 絵画展』11月19日（水）～25日（火）銀座三越 8階アートスペース∞
会期中は毎日在廊予定。詳しい情報は佐藤さんのサイトやツイッターにて。会場でも『たびねこ』（飛鳥新社）、絵本『ぷちこちゃイラストブック』（小学館）も販売。
作品集『たびねこ』、絵本『ぷちこちゃイラストック』（小学館）も出版。11月19日（水）からは銀座三越で個展を開く佐藤さんと、描き下ろしの絵で今年を振り返ってみた。
佐藤さんのボールペン画。指と比べるとこの通り。（指は記者の指です。綺麗な指ではなくてスミマセン）。今までに使用したハイテックCの数は200本を超える。
『白ねこ』銀座三越の個展でも展示される。
佐藤明日香さん。アトリエにて。※ちなみに、佐藤さんは必要最小限の物で生活しており、テレビも持っていない。情報源は大好きなJ-WAVEを聴くためのラジオとスマホのみ。パソコンもないため、自分のサイトの更新は週に1度ネットカフェに行って更新する。
●2014年の出来事
では、佐藤さんのボールペン画と共に今年を振り返っていこう。
※今年も色々な出来事がありましたが、楽しい出来事をモチーフに描いていただきました。※表示されるボールペン画は実物大ではありません。
・『クルーズトレイン ななつ星in九州』（JR九州） 運行開始。超豪華列車が話題に（鉄道にまつわる絵を）
・腹筋トレーニングマシーン『ワンダーコア』が話題に。（トレーニングをモチーフにした絵を）
・『カクノ』（PILOT製）大ヒット。
佐藤さんも愛用している。
「万年筆というと敷居が高いイメージですが『カクノ』は初心者にも本当に使いやすいです」
インクの入れ替えも簡単で、ペン先には顔のマークが入っている。顔のマークは「こちらを上にして描いてください」という印でもある。
「ウインクをしているマークが入っているものもあって、楽しいです」
・映画『アナと雪の女王』大ヒット。（雪をモチーフにした絵を）
・ノーベル物理学賞受賞者に青色発光ダイオード（LED）を開発した赤崎勇・名城大教授、天野浩・名古屋大学教授、中村修二・米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授が選ばれる。
（研究者をモチーフにした絵を）
・『笑っていいとも!』32年の歴史に幕を下ろすも、新番組『ブラタモリ』スタート（佐藤さんの絵では、サングラス姿のキャラクターを）
・“天使すぎるアイドル”橋本環奈が話題に。
（アイドルをモチーフにした絵を）
佐藤さんはツイッターで橋本環奈さん（Rev. from DVL）の画像を見て、あまりの可愛さに衝撃を受けた。その上、あることがきっかけで、別の女性アイドルグループにもハマったという。
――どのグループにハマったんですか？
「『トロピカル丸』です」
――？
申し訳ない。私の勉強不足で「？」がついてしまった。
「夏に、とあるレコード屋さんで曲を視聴してたら、その近くで『トロピカル丸』のイベントが始まったんです。終始笑顔で歌ったり踊ったりして、ふとした瞬間に私と目があって、感動しちゃたんです！ 佐藤さんの目の前には、3～40代の男性たちが、ハイテンションで“イエイイエイ！”などと言いながら声援を送る光景が広がっていた。
佐藤さんは「おじさまたちを熱狂させるアイドルグループって、素晴らしいなぁ～」としみじみ。
（※調べたところ、『青春! トロピカル丸』と『純情! トロピカル丸』の2チームで活動中。グループ名を命名したのは、つんく♂さんでした）
※さきほどの絵も、記者の指と比べるとこの小ささ。
●締めくくりとして、とりわけ話題になったコチラをボールペン画に
テーマ『妖怪』 ※全て妖怪をモチーフにしたボールペン画
『妖怪ウォッチ』の人気が急上昇したことや、『地獄先生ぬ～べ～』が実写ドラマ化されたこともあり、子どもたちを中心に妖怪が話題に。テレビを見ない佐藤さんは、当然のことながら『妖怪ウォッチ』を知らなかった。夏に行ったとあるフェスで、早朝に観客のみんなで『妖怪たいそう』をするコーナーがあったのだが、それがなんのことなのか分からない佐藤さん。
「みんなが体操をしているのを見て、『なんて、良い曲なんだろう。
なんて素敵な体操なんだろう』と思ったんです」
佐藤さんの『妖怪ウォッチ』への思いが開花した瞬間だった。奇遇にも、秋には『妖怪たいそう』の振り付けを担当しているラッキィ池田さんのラジオ番組に出演。佐藤さんは、ラッキィさんにお会いして大興奮だったそうだ。
●ところで、佐藤さんはきちんと食べているのか？
ここで、佐藤さんの経歴を改めて紹介しておくと、法政大学卒業後、予備校の事務のお仕事に就く。夏期休暇でスイスに行き、帰りの飛行機の機内で学生時代から描いていたボールペン画を描いていると、C.A.さんに「あなたの絵は素晴らしい。絵描きになった方が良い」と言われ、あまりの嬉しさに会社を辞めて絵描きになることを決意。
しかし、世の中は甘くなく、家賃すら払えないような日々が続いた。
今でこそ、銀座三越で個展を開いたり、2冊の本を出版するまでになったが、特にお金がなかった頃（ほんの数年前）は、身内に絵を売ったり、仲が良い人にお米をいただいたり、塩おにぎりを食べてしのんでいた。現在もパソコンがないため、サイトを更新する時はネットカフェを利用するのだが、それも30分以内の最短料金で済ませるような生活だ。
――相変わらず質素倹約な生活ですが、以前にお会いした時に比べると、顔色は良くなったような……
「食生活を改善したんです（笑）。ぶり大根や里芋の煮物などの和食も作るようになりました」
ありがたいことに、生活で苦労していたことを知っている親切なファンの方から「ちゃんと食べてる？」と声をかけられることが多く、野菜スープや、そば、めんつゆなどの食べ物をプレゼントされることもあるそうだ。
（※ちなみに、貧乏な女性を紹介する番組からオファーがきたことがあるそうだが（←しかも2度も）、現在、佐藤さんは倹約はしているものの、決して”ど貧乏”なわけではないため、丁重にお断りしているそうだ）
●そんな佐藤さんに朗報が
・『2015年用ダイアリー』発売！
佐藤さんのデザイン。PILOTより全国の量販店で発売中。
・ランドリーより佐藤明日香デザインのパーカー発売！
ランドリー×佐藤明日香 夢のコラボが実現。
パーカーは2014年11月21日発売。
これで、ぶりも大根もたくさん買うことができそうだ。
●佐藤さんはラジオ（J-WAVE）ファン
「私、ラジオが大好きなんですけど、とりわけJ-WAVEが好きで、絵を描きながら一日中聴いてるんです。いつかJ-WAVEの番組にゲストとして呼ばれる日がくるといいな～と思ってたんですけど、その衝動が抑えられなくて、ついにこの間『GROOVE LINE Z』の『ドリームワーカー』というコーナーに出演希望のメールを送ったんです。残業している人を励ますという旨のコーナーだったんですけど、そしたら電話で出演できることになったんです」
そう、一人のリスナーとしての出演を果たしたのであった。
「反響がすごくて、ツイッターのフォロワーさんが一気に200人ぐらい増えました。地方に住んでいる方もラジコなどでJ-WAVEを聴くことができることもあって、鹿児島に行った時も『ラジオ、聴いてました』と言って来てくださった方がいました。
なんて良い話なんだ。佐藤さんは、今度はJ-WAVEの番組にゲストとして出演できる日を夢見ている。今年は北海道から鹿児島まで、自身のイベント（出版記念キャンペーンなど）で各地を飛びまわった佐藤さん。19日から銀座三越で個展が始まるが、そばを持って銀座の街を歩いている人がいたら、佐藤さんかもしれない?!
（取材・文／やきそばかおる）
・佐藤明日香さんのサイト
『佐藤明日香 絵画展』11月19日（水）～25日（火）銀座三越 8階アートスペース∞
会期中は毎日在廊予定。詳しい情報は佐藤さんのサイトやツイッターにて。会場でも『たびねこ』（飛鳥新社）、絵本『ぷちこちゃイラストブック』（小学館）も販売。
