猫好きにとって、猫の肉球をさわるのはたまらない喜び。「食べちゃいたいほどかわいい!!」と思っている御人も多いかと思う。
ぷにゅぷにゅ、むにゅむにゅしていて、そう、まるでマシュマロのような……と思っていたら、そんな愛猫家の夢を叶える!?「肉球マシュマロ」なるモノを発見してしまった。

オンラインのマシュマロ専門店、『やわはだ』オーナーの横村さん(美女!)にお話を伺ってみたところ、東京で受付のお仕事をされながら、故郷の長野県に住むお母さま二人三脚で運営されているそう(商品のアイデアやweb等は横村さんが、製造や発送等はお母さまが担当)。そもそも、マシュマロ専門店って珍しいですよね。どういうきっかけではじめられたのでしょうか?

「実家が長野でレストランをやっていたのですが、過疎化が進み客足が途絶えて、このままでは倒産する! という状況になったんです。そのとき思いついたのが、母が気まぐれに作った手作りマシュマロ。“マシュマロ専門店”に特化すれば、注目を集めることができると思いました。
子供向けのお菓子というイメージがあるマシュマロをもっと違う角度から見てもらえれば……と思っていたので、最初のコンセプトは“大人のマシュマロ、エロスのお菓子”だったんです」

なるほど。『やわはだ』という店名もなんだかエロティックで、マシュマロのイメージにぴったりですもんね。「愛よりも恋よりも甘いたべもの」というキャッチコピーにもシビれました。しかし最近は、エロスとは対極にある「肉球マシュマロ」で注目されているようですが……。

「豹柄のマシュマロを考えている時に猫好きの友達を見ていて、ふと『肉球?』って思いついたんです。ネットだと柔らかさを伝えるのが難しいけど、肉球の形ならすぐに想像がつくでしょう? でもコレは、おまけ的な商品のつもりでした。
本当に食べていただきたいのは季節の果物を使ったジューシーなマシュマロや、スパイスやお酒の変り種フレーバーなんですけど、肉球のあまりの影響力にこちらが腰を抜かしています」

意外なところで人気が出たんですね。でも、商売ってそんなものかもしれませんね(笑)。ところで、『ツイッターで小さなお店の売り上げを200%アップさせる方法』(ごま書房新社)という書籍におすすめアカウント(@yawahada)として紹介されそうですが、ツィッターをビジネスに活かす秘訣のようなものはあるのでしょうか?

「ツイッターがなければ、こんなに早くここまで売上が伸びることもお客さんがつくこともなかったと思います。ネットショップは接客ができないのがネックでしたが、ツイッターで接客ができるんです。最近は、京都の老舗の製餡所の方とツイッターで知り合って、あんこマシュマロを試作しました(近日、発売予定)。その過程もお客さんたちに見せることができるので、みんなでマシュマロの新しいフレーバーを考えられるんです。
ツイッターが、というより、ツイッターで参加できることが一番意味のあることなんだと思います」

なるほど、リアルタイムで情報や時間を共有できますもんね! と感心。彼女のつぶやきは文学的というのか、独特の魅力があることに加え、いい意味での商売っ気のなさもフォロワーが「応援してあげたい!」と思う理由のひとつなのかもしれませんねー。商品のおいしさ&かわいさのみならず、新時代のビジネスモデル!? としても、今後も『やわはだ』さんから目が離せそうにありません。
(まめこ)