世には様々な評論家がいるようで……。聞いたことがあるのが「夜景評論家」、「ペン回し評論家」、「坦々麺評論家」などなど。


なんだ、そりゃと思っていたものだが、新たな珍評論家を発見。その名も「アイス評論家」。しかも、コンビニで販売している“コンビニアイス”に特化した評論活動を行っているらしいのだ。

そこで、ご本人に直接伺ってみた。どうして、コンビニアイスの評論家になったのか?
「子供の頃からアイスが大好きで、アイスをずっと食べていたんです。その後、『コンビニアイスマニア』というサイトを立ち上げ、食べたアイスの情報を発信するようになりました」(アイス評論家・アイスマン福留氏)
いかがだろうか。
“アイスマン福留”氏である。スゴい名前だ……。

それにしても、アイス評論という文化が今まで無かったのが不思議なくらい。そして、それも“アイスマン福留”誕生の一つのきっかけであった。
「日本アイスクリーム協会の『アイスクリーム白書2010』におけるデザート調査によると、お菓子や飲み物を対象とした中で、最も人気のある“キング・オブ・デザート”はアイスクリーム(88.5%)だったんです。また、全体の97.7%の人がアイスクリームを『好き』と答えています。
そんな、みんな大好きアイスクリームなのに、“アイス評論家”という存在はいない。『ガラ空きだから、自分がやってみよう!』と思ってしまいました」(アイスマン福留氏)

その中でもコンビニ販売のアイスに限定しているのには、何か理由が?
「私自身、買うのは殆どコンビニアイスです。その際に気づいたのですが、コンビニに行くと新しいアイスが次々に出ています。なので、いくら紹介しても尽きません」(アイスマン福留氏)

なるほど。そこで、コンビニアイスを知り尽くした福留氏に聞いてみた。今までの人生における、フェイバリット・アイスは?
「森永さんの『チョコモナカジャンボ』ですね。
僕の幼少期には『チョコモナカデラックス』という商品名だったんですが、その頃から好きでした」(アイスマン福留氏)

福留氏いわく、この『チョコモナカジャンボ』が売れ続けているのには理由がある。
「モナカが18山あり、小分けして食べられます。また、全体の22%がチョコとなっており、これは黄金比率です。モナカとアイスの間にも隙間がなく、アイス自体の乳脂肪分も高いです。皮もしんなりせずに、パリパリのままです」(アイスマン福留氏)

素晴らしい愛情。話が止まらない。
そしてサイトでも、同様の熱意でコンビニアイスの評価が掲載されている。実は、これがデータとしても非常にシッカリしているのだ。
まずアイスクリームの特徴や成分表など、種別やカロリーまでも網羅して掲載。その上、福留氏自身の感想と評価ポイントもプラスされている。これらの情報は「アイスクリームデータベース」に蓄積されていき、将来的に企画されている“アイスクリームイベント”や“アイスクリーム辞典”出版の際に活用していこうと計画されている。

ちなみに、この『コンビニアイスマニア』は昨年6月より開設されていたらしい。
そして、当初より告知なしで1日に1000件もの訪問があったという。
そんな人気を肌で感じた福留氏は、今年の4月からは活動も活発化! 「1日、最低1アイス」をモットーに、あたかも義務であるかのようにアイス情報を提供している。
「調子がいい時は、1日4アイスぐらい行きます!」(アイスマン福留氏)

そして、福留氏のアイス評論活動には一つの特色がある。
「甘党で、しかも根っからのアイス好きなので、商品に対しての評価は“甘め”なんです」(アイスマン福留氏)
否定的な評価を下すことはほとんどなく、「こんな、いいアイスがありますよ~」というスタンスを貫き通す。

どうだろうか。「好きこそ物の上手なれ」という言葉があるが、それを体現したかのようなアイスマン福留の生き様。

くれぐれも健康にだけは、細心の注意を払っていただきたいと願うばかりである。
(寺西ジャジューカ)