ゴールデンウィークの風物詩といえば、劇場版『名探偵コナン』を忘れてはいけない!

1997年から始まった劇場版シリーズは今年で第18作目を迎え、シリーズ累計観客動員数は4000万人を突破するなど、日本アニメ映画の底力をみせてくれる作品の1つだ。

4月19日から公開された最新作『異次元の狙撃手(スナイパー)』も大ヒット上映中とのこと。


第1作目の『時計じかけの摩天楼』から1作もかかさず劇場に足を運んでいる筆者としては、毎年劇場版コナンが公開されると「この1年も早かったなぁ」と気づかされる。憧れのお姉さん、お兄さんだった“蘭ねぇちゃん”や“新一”が、ある時期から自分より年下であることに気づいてしまった時の衝撃と絶望感は、今でも忘れることはできない。自分だけが歳を取っていくという奇妙な現象にも、いつしか慣れてしまった。こんな風に、子どもの頃からコナンと共に成長してきたという人も多いことだろう。

さて、そんな『名探偵コナン』は、劇場版シリーズならではの楽しみがある。ゲスト声優として一般の子ども達を起用する初々しい“あのシーン”も捨て難いが、なによりファンとして気になるのは「今回は一体どの芸能人がゲスト声優として登場するのか」ということ。

ファンの間では周知の事実だが、劇場版名探偵コナンには、大物芸能人やスポーツ選手が多く登場しているのだ。

たとえば、2012年に公開された『11人目のストライカー』は、Jリーグ20周年記念プロジェクトとのコラボにより、キング・カズこと三浦知良や遠藤保仁らが本人役で登場し、作中でも存在感を発揮した。また同作には、桐谷美玲もゲスト声優として起用された。
翌年2013年に公開された『絶海の探偵(プライベート・アイ)』には、女優の柴咲コウが女性自衛官役に抜擢され、メインの声優たちに引け劣らない演技力で作品に華を添えた。

このように、重要なキャラクターにゲスト声優があてがわれるようになったのは、第14作目の『漆黒の追跡者(チェイサー)』から。東京タワーを舞台に黒の組織とコナンが一戦を交えた迫力は劇場版ならではだったが、その攻防を彩ったのが「ウィッシュ」でお馴染みのDAIGOだ。本作は毛利小五郎役を神谷明が演じた最後の劇場作品でもあり、思い入れがある人も多いことだろう。

その後、2011年公開され黒部ダムをモデルにした『沈黙の15分(クオーター)』では、戦場カメラマンの渡部洋一氏が渡部刑事役を、そしてジャーナリスト役には宮根誠司が登場。宮根は翌年の『11人目のストライカー』にも起用された。

そんなキャスティングだが、実は以前から著名人がコッソリと参加していたのはご存じだろうか?
2008年に公開され、日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞を受賞した第13作目『戦慄の楽譜(フルスコア)』では元日本テレビアナウンサーの西尾由佳理の他、南海キャンディーズの山里亮太、坂下千里子などが数秒ほど出演している。

遡れば、第1作目の『時計じかけの摩天楼』にはお笑い芸人「2丁拳銃」の小堀裕之と川谷修士が登場している。続く第4作目『瞳の中の暗殺者』では、奈良沢警部補射殺事件のニュースを読むアナウンサー役に、元読売テレビアナウンサー(現報道局記者)を務める大田良平が登場。トロピカルランドの解説をしていた女性レポーターには、同テレビ所属のアナウンサーの横須賀ゆきのが起用された。

他にも、第10作目の『探偵たちの鎮魂歌』で警官役として登場していたのは、なんとあのハードボイルド小説『新宿鮫』シリーズなどで絶大な支持を得ている直木賞受賞作家・大沢在昌であったことはなかなか知られていないのでは?

さて、4月19日から公開された最新作『異次元の狙撃手(スナイパー)』は誰がゲストなのか、ぜひ劇場で確かめてみてほしい。また、本作には、スカイツリーをモデルにしたベルツリータワーなるものが登場する。ベルツリータワーは高さ635メートルで、スカイツリーよりも1メートル高い設定。この高さは本作に重要なファクターとなるかも!? 
これまで明かされていなかった黒幕の秘密も明らかになる本作は、原作ファンも必見だ!
(はなふさ ゆう)