経営コンサルタントの「ショーンK」ことショーン・マクアードル川上さんの学歴詐称疑惑で、所属する事務所の社長が「ショーン・マクアードル川上」はビジネスネームであり、本名は別にあるとスポーツ報知の取材に対して説明した。疑惑うんぬんはさておき、気になったのがビジネスネームって一体何?ということ。
一般的な仕事で偽名を使うのは許されるの? という疑問。

全社員がビジネスネームの会社も


ショーンKは「ビジネスネーム」だったと事務所社長 じゃあビジネスネームって何?
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社内規定がある会社もあるかもしれないが、一般的には「普通は仕事中は本名を使うでしょ」ぐらいのゆるいしばりがあるぐらいで、本名以外の名前で仕事をしてはいけないという決まりはないようだ。出版業界ならペンネームで仕事をするのはよくあることだし、結婚した女性が職場では旧姓のままでいるのは珍しいことではないらしい。美味しんぼの栗田さんだって、結婚して山岡ゆう子になったけど職場では栗田さんのままで通しているではないか。さらに、約30年前からビジネスネームを制度として使用している会社も存在しているのだ。

建設機械などのレンタル事業を中心に行う株式会社レンタルのニッケンは、全社員がビジネスネームで仕事をしている。
HPによると、ビジネスネーム制度を始めたのは今から1987年。会社創立20週年の記念行事として創業者が発案したのが始まりだそう。

同社はビジネスネームを導入した最大の狙いを「公私の区別を明確にすることにあります。社員一人ひとりが様々な思いをこめて名前をつけ会社という劇場で仕事という芝居を演じる役者になりきるわけです」と記している。平たく言えば、仕事とプライベートのON/OFFを上手く使い分けてメリハリのある生活をしよう! というわけだ。

また、名刺交換の際にインパクトを与えられるのもメリットだ。
昔、同社の社員の方と実際に名刺交換をしたことがあるが、その方の名刺にははとある菩薩像の名前がビジネスネームとして書かれており、かなり驚いたことを覚えている。

ビジネスネームのデメリットとしては、初対面の人に信用されにくいということが考えられる。でもこれは所属企業というバックボーンがしっかりしてさえいれば、ちゃんと信頼を得られるに違いない。

もし、これからビジネスネームを使って仕事をしたいという人がいたら、ここに注意したい。第一に所属する会社がそれなりの実績を持っており、信頼感を得られやすいということ。次に、いきなりショーン何とかと名乗って周りからプークスクスされても動じない強いメンタルを持つこと。
特に2つめが非常に大事な要素に違いない。
(金山靖)