「IKENOBOYS」(イケノボーイズ)」は、池坊華道をPRするために結成された華道男子集団で、現在5人で活動しています。

池坊といえば映画『花戦さ』も公開され、映画の中でも花を生けるお坊さんたちが大活躍。
今回はメンバーの柿沢正一さんと谷田貝一也さんにお話を聞きました。
イケメン華道男子グループ「IKENOBOYS」に会ってきた
左)谷田貝さん 右)柿沢さん


“イケメン”「IKENONOYS」はどんな活動をしている?


柿沢さんは広島在住。普段はいけばな講座の講師として指導を行うほか、池坊中央研修学院の研究員としても働いています。いけばなを始めたのは25歳の時。インテリアのひとつとして興味を持ち、独学よりも習った方が早いと考えて池坊華道を始めました。
イケメン華道男子グループ「IKENOBOYS」に会ってきた


谷田貝さんの職業は華道家・カメラマン。花は被写体として興味があったそうですが、いけばなを始めたきっかけは、26歳の時に片思いの彼女に勧められたからなんだそうです!
イケメン華道男子グループ「IKENOBOYS」に会ってきた


伝統ある華道からはちょっと想像がつかない、新しい試みである「IKENOBOYS」。
参加が決まったときはどんな感想を持ったのか、聞いてみました。

柿沢さんは以前からいけばなの動画をネットにアップするなどの活動をしていたので、「IKENOBOYS」の話を聞いた際、面白そうと思い参加を決めたとのこと。

谷田貝さんもクラブでいけばなのパフォーマンスをしたり、ワインバーでワークショップを開いたりしていたので、“ノリノリで”参加したのだとか。
イケメン華道男子グループ「IKENOBOYS」に会ってきた


「IKENOBOYS」には20代のから40代まで、幅広い年齢層のメンバーがいます。住んでいる場所も東京から広島まで全国各地にわたり、さらに職業も学生や学芸員などさまざま。だからこそいろいろな場所で、それぞれの個性を生かした活動ができるのです。
メンバーの年齢、普段の職業が違うので、お互いに刺激しあえるのもIKENOBOYSの良いところ。
イケメン華道男子グループ「IKENOBOYS」に会ってきた



花を通して世界とつながる


華道と聞くと、和服の女性がしずしずと花を生けているイメージがあり、ちょっとハードルが高そうな気がします。「もちろんそういった面もあります」と柿沢さん。「みなさんは華道はハードルが高いと思っているかもしれませんが、実際に華道の世界に入ってみると、ハードルなんてないし、開かれている。だから、私たちの活動を通して、そのギャップを埋めたいんです」
イケメン華道男子グループ「IKENOBOYS」に会ってきた


IKENOBOYSがテレビで紹介された時、50代、60代の男性から「男性がいけばなをやってもいいんですね」と言われて、柿沢さんは自分たちの活動に自信を持ったと話します。京都のイベントに参加した人が、その後大阪のイベントに来てくれた時も、いけばなを通していろいろなことが“つながった”と感じたそうです。

谷田貝さんは、周囲との関係に悩んでいた時期があります。
しかしいけばなを始めたことで外の世界とつながることができたそう。

「花に触れると気分が上向いて、積極的になれます。これが花の力なんですね。だから、もっとたくさんの人に花の力を知ってもらいたいです」
イケメン華道男子グループ「IKENOBOYS」に会ってきた


さらに谷田貝さんによると、新しい土地に引っ越した時は、いけばなを始めるチャンスとのこと。地域のいけばな教室に入ると、地域のコミュニティのことが良く分かり、つながりが作りやすくなるからオススメなのだそう。

「イケメン」が実際に花を生けているところを見せてもらった


今回は夏なので「ひまわり」をメインに。
「ひまわりに高さがあるので、緑は低めにしよう」など、その場で2人のイメージをすり合わせていきます。
イケメン華道男子グループ「IKENOBOYS」に会ってきた

イケメン華道男子グループ「IKENOBOYS」に会ってきた

イケメン華道男子グループ「IKENOBOYS」に会ってきた


二人の息はバッチリ。とにかく手際がいいので、どんどん作品が出来上がっていきます。華道では「半歩先」の季節を取り入れるので、今回もひまわりを使いながらも、少し秋を感じさせる植物も使っています。
イケメン華道男子グループ「IKENOBOYS」に会ってきた


夏の勢いと同時に、その終わりをひそかに感じさせる作品のタイトルは『セミシグレ』に決定。あえてのカタカナ表記がポイントです。

イケメン華道男子グループ「IKENOBOYS」に会ってきた


IKENOBOYSは、今後いけばなのイベントだけでなく、いろいろな分野とのコラボイベントにも参加の予定。華道を知らない人にこそ、見てもらいたいとのこと。伝統を踏まえつつも、新たなる挑戦にも意欲的なIKENOBOYSの活動に注目です。
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(前田郁/イベニア)

IKENOBOYSのインスタグラム
https://www.instagram.com/ikenoboys/

IKENOBOYSへのお問い合わせ
(一財)池坊華道会事業部 info@ikenobo.jp