今、イチゴは一粒で買う時代!?
とにかく大きい“あまおう苺”は、一粒でも食べごたえあり。
パックではなく、一粒売りの苺がある。

そんな噂を聞いて、渋谷の東急フードショーへ出かけてみた。

すると、苺が一粒のみ、専用のパッケージにおさまって売られているではないか。私がじーっとその一粒の“あまおう苺”を見ていると、通りかかったギャルたちが「え〜、何これ〜っ!?」と、苺を指差し、笑いながら去ってしまった……。

たしかにインパクトはあるし、ちょっと食べてみたくなるのだが、さて、実際のところ、売れ行きはどうなのだろう? そこでさっそく、販売しているハヤシフルーツに聞いてみた。

すると、数年前のバレンタインデーを機に、この苺の一粒売りを始めたそうなのだが、以来、売れ行きは好調。ギフト用を多く扱っている東横のれん街のハヤシフルーツで最初に販売され、人気だったのでフードショーでも始めたという。

また、あまおうの前には、アイベリーという品種で一粒売りをしていたそうなのだが、とがった形のアイベリーよりも、丸っこいあまおうの方がボリュームも出て目立つ、かつ甘味も強いということで、3年前くらいから“あまおう苺”に定着したのだとか。
たしかに、かなり大きい!

ちなみに“あまおう苺”と並んで、“長崎のびわ”も一粒売りされているのだが、売り上げは苺の方が断然良いとか。やっぱり苺は果物の王様みたいだ!今年のバレンタインデー、ホワイトデーにも、多い時に一日50個は売れたという一粒売りの“あまおう苺”。普段は一日10個程度とはいえ、順調に売れているので、ホワイトデーが終わってからも販売は続けるという。

あまおうは12粒のパックで800円からと、通常の品種よりも高めなのだが、一粒315円に比べたらパックの方がお得のはず。なのに、一粒のみでも売れているのは、見た目の面白さ、ちょっと食べてみたい、自分へのご褒美、プレゼントにも喜ばれる、などなどいろんな理由があるからだろう。

甘〜くて美味しい苺を一粒だけ。

それだけで、なんとも贅沢な気分になるもんです。(田辺香)