文字を書いているうちに、つい斜めになってしまう人っていませんか? まさに、そんな人にぴったりのノートがあるんです! 

昨年、ツバメノートから発売された、こちらの「斜めに書く人のためのまっすぐノート」(以下「まっすぐノート」)。表紙からもおわかりのように、斜めに罫線が引いてあるため、斜めに書く人にとっては“まっすぐ”になるというもの。

斜めに書く人のための「まっすぐノート」が斬新かつ実用的!

ツバメノートといえば、重厚で趣のあるデザインが人気の「大学ノート」が看板商品。フールス紙という、筆記用として最高級の紙を使用したツバメノートは書き心地も抜群で、国内に限らず、海外にも愛用者が多いことで知られている。
斜めに書く人のための「まっすぐノート」が斬新かつ実用的!

個人的にもツバメノートには正当派なイメージを持っていたので、まさか「まっすぐノート」のようなユニークな商品が出ていたとは! と驚いた。 アイデアはもちろん、ツバメマークの刻印に、手描きの文字が踊る表紙デザインもとても魅力的。

さっそく「まっすぐノート」についていろいろ聞くため、ツバメノートに取材。 このノートを企画した、専務取締役の渡邊精二さんにお話をうかがった。


――まず、「まっすぐノート」を企画したきっかけを教えていただけますか?
当社にも右肩あがりに文字を書いている女性がいたのですが、文具の見本市に行った際に、よそのメーカーの方で、何枚もの伝票を斜めに書いている女性を見かけたんです。その時に「ああ、斜めに文字を書く人はやっぱり多いのかもしれない」と実感したことから、実際に作ってみようと思いました。

――罫線の角度は55度あるようですが、どのように決まったのでしょうか?
モニターの方たちに試していただき、書きやすい角度を研究しながら、デザイナーがちょうど良いと思う角度で作りだしました。

基本的に斜めの罫線でできている「まっすぐノート」だが、左右下の部分のみ、横書きの箇所があるのもポイントになっている。
斜めに書く人のための「まっすぐノート」が斬新かつ実用的!

――左右下の部分に横書きの箇所を作ったのはなぜですか?
斜めのまま罫が短くなっても使いにくいので、どんなふうにも使えるように、横書きにしようということになったんです。この横書き部分はインデックスやメモなどにお使いいただけます。


――実際に使った方々からの反応はいかがですか?
特にバイヤーの女性から好評で、文具の見本市などでは「試しにおかせてほしい」と20冊単位で注文していく方が多いです。商標登録してあるため、メーカーから作らせてほしいというお話をいただくこともございます。また、実際に売行きも好調です。文具屋さんにおいておくと、斜めに書く癖のある方は嬉しいといってお買い求めくださるようですし、単純に面白いといって手にとってくださる方も多いようです。

――それにしても斬新なアイデアですが、企画した際、社内で議論になったりはしませんでしたか?
これはいい、やるぞと思ったら、ぱっとやることが大事で、迷いがあるのはよくありません。どうしても売れるか売れないかで議論してしまう傾向がありますが、遊び心やゆとりがないと、新製品を生み出すのはなかなか難しいと思います。
 

たしかに、渡邊さんのおっしゃるとおりかもしれない。ちなみに、ツバメノートには「俳句手帳」や雑誌「ダンスファン」とコラボレートした「ダンスノート」といった商品もあるのだが、実はこれらも、俳句やソーシャルダンスを長年経験してこられた、渡邊さんのアイデアから生まれたのだそう。

「まっすぐノート」は、B5版、52頁で324円。文具店やツバメノートのオフィシャルオンラインストアで手に入れることが可能。

遊び心があって、しかも実用的な、ありそうでなかったノートとして、これからますます人気がでそうな予感です!
(田辺 香)