無いなら作る、ミッドシップ・チューンドたち。その【前編】では、雨宮セルボに長嶋ミラージュ、サンユーRX-7を紹介しました。

【後編】は、レースの世界でも暴れていたトラストのミッド・レビンと、奇才マッド杉山がメイクしたジムカーナ参戦のフロンテです。

実は、この年のモーターショーで、トヨタから初のミッドスポーツ、MR2発表か!?とのウワサから、この企画が持ち上がりました。しかし、紹介するマシンたちはチューンドなだけあり、その後登場したAW系よりも楽しそうです!

FRやFFなんて吹っ飛ばせ!ザ・ミッドシップこれこそフロント・ミッドの究極レイアウト! が、またも13秒を切れず、次からFRPボディだ!カローラ・レビンSPL by トラスト

超過激なフロント・ミッドのカローラは、1mも後退されてマウントしている。通常のバルクヘッドあたりに、エンジンのフロント部が位置するほどだ。エンジンは2T-Gベースの1750ccで、N2Oが使用されている。パワーは200psだが、レース用パーツはコンロッドだけ。

あとはオリジナルやTRD製といったもの。ミッションやデフもカローラ用で、プロペラシャフトを改造してジョイントしている。ただし、サスペンションにはアイデアがイッパイで、フロントにはKP61レース用ストラットが加工し取り付けられ、リヤは1枚リーフを使った5リンクになっている。

TSチューンのチェリー用ユニットが光る!フロンテA12ミッド by マッドハウス

なんと、10年前にも改造ミッドシップ・マシンがあった! それも、フロンテにニッサンA12型パワーを搭載したものだ。製作はマッドハウス、10年前にジムカーナに出場していたという。RRのフロンテをベースに、チェリー用のエンジン、ミッション。

それも1300ccにボアアップされている。LSD付きの5速クロス、ソレックスキャブに80度カムといったパーツ&仕様がズラッと並ぶ。

ユニークなのは、ミッション・リンケージ。通常は後方に出たものを、コの字型のかすがいでフロントへ取り回すが、リンケージをケースからフロント側へブチ抜いて使用している。完成したフロンテの重量配分は、41対59で、車両重量は475kg。ちなみに、ガソリンタンクは4Lダケしか入らない!

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【前編】【後編】と2回に分け紹介したミッドマシンたち。

切った貼ったではない、ちゃんと走って競争力も美も兼ね備えたマシンでしたね。OPT創刊から2年チョイの時代。熱いチューンドたちで溢れています(各マシン紹介のキャプションは画像を拡大してチェックしてくださいね)。

[OPTION 1983年10月号より]

(Play Back The OPTION by 永光やすの)

画像付き元記事はこちら:レビンやフロンテクーペも、無ければ作る! MR2誕生前夜、自作ミッドシップを作った勇者たち[後編](http://clicccar.com/2017/05/24/474283/)