上海国際博覧会(上海万博)のマスコットの「海宝」の、“パクリ疑惑”が再燃した。米国で1950年代に発表された「ガンビー(Gumby)」にそっくりという。


 上海万博では、PRソングの冒頭部分などが日本のシンガー・ソングライター、岡本真夜さんの「そのままの君でいて」に酷似していることから盗作疑惑が出たばかりだった。

 「海宝」は、台湾のデザイナー、巫永堅氏のデザインをベースに、上海で活躍するデザイナーの邵隆氏らが完成させた。中国内外からの約2万6000件の応募から選ばれた。青色がベースで、上海市が臨海都市であることから、海を通じての世界との融合をあらわすという。

 ガンビーは緑色だが、青色に近いグッズもある。胴体と頭部が一体化して肩がない点で、「海宝」は同一のコンセプトだ。
足の部分もよく似ている。ただし、ガンビーの方がスリムな体つきだ。

 「海宝」が発表されたのは2007年12月。中国国内では、08年初頭から、ブログなどで類似しているとの指摘があった。2010年4月中旬ごろから、改めて類似を指摘するページが相次いだ。PRソングの「盗作疑惑」が影響したと思われる。


 デザイナーは、子どものころに見たガンビーに無意識に影響されたのだろうと論じるなど、中国のインターネット・ユーザーの間では、デザイナーに対しては「悪意はなかったはず」と擁護する声が目立つ。一方で、国外の有名キャラクターとの類似に気付かなかった選者らのレベルの低さを批判する意見がある。

 写真は北京市内で展示された「海宝」。中国新聞社が09年4月28日付で配信。(編集担当:如月隼人)

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