中国で女性歌手の売春現場を収めた動画がネット上に出回り、物議を醸している。動画の内容は、カメラを持った男が部屋の中に入ると、バスローブ姿の女性歌手が待っており、会話をしながらバスローブ、そして下着を脱いでいくというもの。
それだけでも衝撃的だが、もっと驚くべきは会話の内容。男が芸能界の売春相場を尋ねると、女性歌手は「私の売春価格は1回8万元(約104万円)」「大物女なら10万元(約130万円)くらいね」などと明かしている。

 動画が話題になると、女性歌手は「事務所が話題作りのためにやったヤラセ映像」だと釈明したが、ネット上では「タレントのイメージ低下にしかならない動画を話題作りに使うだろうか?」「無名歌手に注目を集める姑息な手段だろう」などさまざまな意見が噴出。ただ、この女性歌手は以前に、台湾の女性アイドル、アンジェラ・チャン(29)に平手打ちを見舞う動画が流出したこともあったが、それは"そっくりさん"を使ったヤラセ映像だったと言われており、話題作りの可能性もありそうだ。

 この件だけでなく、最近はアジア芸能界において売春にまつわる事件が後を絶たない。2009年には、韓国の人気女優チャン・ジャヨンさん(享年29)が性接待を苦にして自殺し、接待相手と言われた政財界の大物たちを巻き込んだ騒動に発展。
また、台湾のトップスター林志玲(リン・チーリン=36)にも「ラスベガスで財閥や芸能事務所の関係者に性的接待をした」との疑惑が浮上し、彼女は否定せずに沈黙を続けている。

 性接待という悪習は、何も中国や韓国などに限った話ではない。

 日本の芸能界にも、昔から"枕営業"という悪習があり、現在はフィリピンに滞在中の小向美奈子(25)が、08年に週刊誌上で「売春を副業にしているグラドルがたくさんいる」「芸能界には売春ネットワークのような組織ができている」と暴露したが、女性タレントが仕事を得るために大手企業の幹部やテレビ製作の実力者と夜を共にするという話は、業界では珍しくない。

 だが、売春といってもカネさえ出せば誰でも芸能人を抱けるわけではなく、枕営業の相手となるのはCMスポンサーの幹部やテレビ番組のキャスティング権限を持っている有力者のみだった。

「誰でも顔を知ってるような有名タレントでも、事務所を通して30~50万円の小遣いをあげれば抱けます。もちろん、CMやテレビ番組に起用することが大前提です。
全く枕営業をやらない事務所もありますが、抵抗がない事務所は"売春クラブ"かと思うほど積極的です。とはいえ、事務所がタレントに露骨に強要するわけではなく、ターゲットと2人きりになる状況をつくって『分かってるよね』という空気を出す。あくまで、タレントが"自主的に"相手と寝たというアリバイ作りは欠かしません。タレントの方も納得ずくで、ライバル意識を燃やして枕営業での仕事獲得を同じ事務所のタレントと競い合う女の子もいます」(芸能関係者)

 芸能事務所が金持ちや実力者相手の売春クラブと化しているというのは驚きだが、一般庶民には関係のない話。勝手にしてくれと言いたくなるが、昨今の不況や大震災の影響で枕営業事情に変化が起きているという。

「一流タレントは厳しいでしょうが、あまり名前の知られていないタレントであれば、多少のコネさえあれば一般人にも"開放"されていることがあります。
最近は不況や震災によるスポンサーの自粛などで業界の景気が落ちてますから、タレントも事務所もカネがなくて本当に困ってるんですよ。だから、当座をしのぐために多少危ない橋を渡ってでも現金を欲しがる。売春は"取っ払い"の収入になりますからね。事務所によりけりですが、女の子をモデルとしてスカウトしてAVや風俗に流すというプロダクションがあり、そういう事務所の子なら簡単にイケますよ。相場は10万円前後からなので、風俗と比べて安いか高いかは人それぞれですが」(前出)

 スターになることを夢見て芸能界に入った女性たちが、売春まがいの枕営業にいそしみ、一般人を相手にしてまで不況をしのいでいるとは、芸能界とは我々が思う以上に過酷な世界のようだ。
(文=ローリングクレイドル)

(※画像はイメージ画像:DVD『芸能人×スケベな枕営業 月見栞』/S1 エスワンより)