女鈴木杏(27)がNHK大河ドラマ花燃ゆ』に初出演することが話題となっている。デビュー20年目にして大河初起用となった鈴木は、ヒロイン・井上真央(28)の夫である東出昌大(27)の愛妾役に抜擢。

もともと同役は広末涼子(34)がオファーを受けていたが、第3子妊娠で辞退しため鈴木に白羽の矢が立ったという。

 この起用に関して鈴木は、「いつか大河ができる役者になりたいと思っていたので素直にうれしい。私以上に母が喜んでいます」とコメント。広末の妊娠がきっかけとなったことについては、「不思議な巡り合わせで出会ったけど、いままで演じたどの役も『私のもとに来てくれた』と思って演じてきた」と言い、今回の役柄に運命的なものを感じているようだ。さらに鈴木は16日のブログでも素直に喜びを表しながら、「いやいや、へらへらしているだけじゃダメなのです、ちゃんと努めなければっ」と意気込みを語った。

 そんな鈴木に対して、ファンたちは「おめでとうー!」「楽しみ~」「いよいよだね」といった声を寄せている。
しかし、その一方で今回の一報を受けたユーザーたちからは「太りすぎが心配」「どんどんゴツくなっている」「27歳にしてすでに中年の貫禄...」などと辛辣なコメントも。最近の鈴木のルックスに不安を抱く人も多いようだ。

「子役としてデビューした鈴木さんには、いまだにアイドル的なイメージが強い。特に1997年に放送されたドラマ『青い鳥』(TBS系)で純朴ながらも芯の強い少女を好演した鈴木さんは視聴者の印象に残っているようで、ネット上には当時の画像がたくさん貼られています。幼いころの鈴木さんは可憐なルックスで多くの男性ファンを魅了しましたから。また、鈴木さんといえば大塚製薬のポカリスエットのCMも有名。
宮沢りえさん(41)、一色紗英さん(37)、中山エミリさん(36)といった歴代出演者に劣らない美少女っぷりをアピールした彼女はこのCMで一躍知名度を上げました。

 その後鈴木さんは日本演劇界の巨匠・蜷川幸雄さん(79)の舞台に出演するなど、女優として順調にキャリアを積んでいます。しかし可憐な美少女時代から彼女のことを知っている視聴者の中には、徐々に大人の女性へと変貌する鈴木さんに違和感を抱く人もいたようで、20歳を迎えたあたりから鈴木さんには『まるで別人』などといった批判的な声が聞かれるようになります。今回の大河ドラマ抜擢での反応も、基本的にはこうした声と同じようなもののようですね」(芸能ライター)

 27歳となった今でも鈴木は子役出身者にありがちな"呪縛"に囚われているようだ。そしてそのことは本人も十分に自覚しているはずだという。

「2011年公開の映画『軽蔑』で鈴木さんはフルヌードを披露しています。
この作品は故・中上健次さんの同名小説を映画化したもので鈴木さんはストリッパー役に挑戦。バストトップを露わにした大胆な濡れ場を演じ切りました。その体当たり演技は高崎映画祭で最優秀主演女優賞を獲得するなど女優として評価されましたね。しかし文芸作品という位置づけから一般的な認知度は低く、鈴木さんのイメージを大きく変えるほどとはいかなかった。

 当時の彼女とすれば、この作品をきっかけにアイドル女優から完全に脱却したかったのだと思います。主演の高良健吾さん(27)とのベッドシーンは、それほど刺激的なシーンでした。
業界内ではこの作品で鈴木さんのイメージは本格派女優として定着したのですが...。今回、鈴木さんは妊娠した広末さんの代わりということでネット上には『暇だったんだな』などといった声も上がっていますが、代役というのは準備期間も極端に短く、それだけ実力が要求されるもの。そう考えれば、かなり期待されての抜擢だともいえます」(業界関係者)

 今回の大河ドラマで代役を忘れさせるような存在感を発揮させることができれば、鈴木の女優人生にとってターニングポイントとなるかもしれない。
(文=愉快)