新会社は、王子製紙49%、TTF社51%の持分比率で設立。新会社の植林可能面積は17,000ha、事業期間は48年間で、王子製紙の持つ植林技術と両社の持つ木材加工技術を導入し、植林事業から合板・製材事業などの木材加工販売事業までの展開を目指す。また、FSC(森林管理協議会)などの森林認証も取得し環境に配慮した持続可能な森林経営を積極的に進める方針。王子製紙グループはこれまでも、持続可能な森林資源の安定確保を目的として、オセアニア、東南アジア、中国などで植林事業を展開し、約24万haの植林を実施。ベトナムでは、1995年にビンディン省においてQuy Nhon Plantation Forest Company of Vietnam Ltd.(QPFL社)を設立して約12,000haの植林を行っており、FSC森林認証を取得、製紙原料のみならず、製材用途向けにも販売を行っている。
一方、合弁相手であるTTF社は、ベトナムのフーエン省及びホーチミン市などに木材加工会社7社、植林会社2社などを持ち、その製品の約80%を欧州向けに販売するベトナム有数の家具製造販売会社で、ベトナム中部での植林事業に取り組んでいる。
王子製紙だけでなく、製紙業界では「使う原料は自分で作る」「森林資源を循環させながら持続的に利用する」といった観点から、古くから植林事業が重要視されている。近年では日本製紙連合会が、2012年度までに所有・管理する国内外の植林面積を70万haとする目標を掲げ、製紙業界全体で積極的に植林に取り組んでいる。
1970年代に開始され、1990年代からその活動が活発化した海外での植林事業。しかしその多くは、ブラジルやオーストラリアなど、広大な土地を確保しやすい地域が主立っていた。そんな中でのベトナムでの植林事業拡大は、環境問題に対する国際貢献の意味を持つと同時に、中小国の多い東南アジア地域における今後の経済発展が、「持続可能な経済発展」になるか否かの試金石となるかもしれない。

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