「新・牡丹と薔薇」(東海テレビ、フジテレビ 毎週 月〜金 ひる1時25分〜)1月20日(水)第34話「急接近する意外な二人」より 原作・脚本:中島丈博 演出:藤木靖之
崑一、復活愛からの腹・上・死(絶句)「新・牡丹と薔薇」34話
イラスト/小西りえこ

突然のものとは言うものの


なんじゃそりゃ!!
あまりに突然の崑一(岡田浩暉)の死に、びっくりぽん。空いた口が塞がりませんでした。

いつの間にか、前妻・世奈子(田中美奈子)と復活愛していた、崑一。
「この年になってまた女になれるなんてね〜ふふふ、思ってもみなかったわよ」
とベタベタする世奈子。え〜〜、この人、ずっと、男関係なかったんでしょうか。田中美奈子が美人で色っぽいので、にわかに信じがたい。水商売(スパニッシュレストランですが)をやっていて、出会いも多そうなのに。
ずっ〜と、崑一と眞澄(伊藤かずえ)の仲を嫉妬し、新しい愛を探すことをしないできたかと思うと、健気さが愛おしくなりますが。

そのあまりの愛の深さに、崑ちゃん(朝ドラでは新ちゃん、友ちゃん)を取り殺してしまったんでしょうか。な、な、なんと、愛の交歓の最中に、「古狐に鼻毛読まれて」(by萌子/山口いずみ この台詞凄い!)いるどころじゃない、古狐の腹の上で死してしまいます。

腹上死とは突然のものとは言うものの、それにしたって突然過ぎ。なんのフラグもないなんて。さんざん、いろいろ匂わせて、なんにもないまま逝ってしまうなんて。これはリアリズムなの? 
なんだったのか、崑ちゃん。

ヤング眞澄の初心さにメロメロだったこと、マザコンだったこと、再婚後、ちゃらい若い女と遊んでいたこと、富貴子(黛英里佳)にちょっと気がありそうだったこと・・・このへんをまとめて、富貴子と関係をもって子供が生まれちゃって、その娘がまた大変な運命を背負っていく・・・みたいな妄想をしていたのですが、かすりもしませんでした。
フラグがなかったと思いましたが、思えば、富貴子の秘密を知ってもの凄く怒っていたし、以前から、驚くほど大きな声で怒鳴っていたし、心臓弱っていたのかもしれませんね。合掌。
腹上死と医者に言われ、ショックを受ける眞澄(この人、浮かばれないですね。やっぱり富貴子を生んですぐ養子に出してしまったことの報いを受けているんでしょうか)と比べて、美輪子(逢沢りな)があんまり反応していませんでした。もっと反応して! 
(木俣冬)