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シェイクスピア劇みたいな「真田丸」4話

2016年2月7日 11時00分

ライター情報:木俣冬

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NHK 大河ドラマ「真田丸」(作:作三谷幸喜/毎週日曜 総合テレビ午後8時 BS プレミアム 午後6時)
1月31日放送 第4回「挑戦」 演出:吉川邦夫

ショー・マスト・ゴー・オン


天正10年(1582年)3月20日、織田信長(吉田鋼太郎)に会いに諏訪に向かった昌幸(草刈正雄)と信繁(堺雅人)。
信繁は、昌幸が武藤喜兵衛時代、三方ヶ原の戦いで家康(内野聖陽)を追いつめた話が好きだと眼を輝かせる。後々の信繁の行動(大阪の陣で家康を追いつめる)の根拠を、三谷幸喜は丁寧に紡いでいるように思える。
第1話でフラッシュフォワード(大坂の陣で活躍する勇猛果敢な真田信繁の姿を最初に見せている)を用い、
未来の姿を共通認識させた上で、過去から未来に至る出来事を積み重ねていく構成だ。
第4話では天正10年6月、本能寺の変までが描かれた。大阪の陣まで、あと33年!
というわけで、相変わらず、堺雅人と大泉洋は、15、6歳くらいの少年を演じている。

織田のところには家康もいて、彼は昌幸に三方ヶ原の戦いの話をするが、昌幸はしらを切る。
昌幸は、乱世を生き残るため、何かにつけて本心を隠して駆け引きをする。これも「真田丸」の特徴のひとつであり面白さのひとつでもある。第4話でも何度も駆け引きが出て来た。
まず、昌幸が上杉に送った密書を奪い、織田に渡しておきながら、すっとぼける室賀正武(西村雅彦)との
やりとり。
室賀の狙いは薄々分かりつつ、確信をつけないので、牽制し合うだけ。室賀がわざとらしい身振りをして、この人絶対何か隠していると思わせる。

次は、4話の重要シーン。信長に会う前に、息子信忠(玉置玲央)に織田と上杉に送った文について確認される。なにゆえ両方に助けを求めたのか追求されると、なんだかんだと誤摩化す昌幸。挙げ句に、乱世を生き抜くためにこういう知恵は欠かせない、小さい国は慎重にならざるを得ないのだと主張し、この手紙(上杉への)が届かないとなれば、織田に守ってもらうしかないと言いだす。なんて面の皮が厚いんだ。
家康はその嘘を看破しようと、上杉の家老・直江兼続の名を出して脅す。
信繁アップ、家康アップ、信忠アップ。昌幸アップ。ゆっくり顔にズームしていくカメラワークがやっぱり「クイズミリオネラ」っぽい・・・。
家康と信繁が見つめ合う。一歩も引かないふたり。その奥に、眼光鋭い信繁がいて、緊迫感を煽る。ここも、信繁の未来に重要な影響を与えている場面である。

ライター情報

木俣冬

著書『挑戦者たち トップアクターズ・ルポルタージュ』、『ケイゾク、SPEC、カイドク』、ノベライズ『リッチマン、プアウーマン』『デート~恋とはどんなものかしら~』

URL:Twitter:@kamitonami

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