朝ドラ『カムカムエヴリバディ』第18週「1984-1992」

第87回〈3月4日(金)放送 作:藤本有紀、演出:石川慎一郎〉

朝ドラ『カムカムエヴリバディ』第87回 ノストラダムスの大予言を信じ込み仕事に身が入らないひなた
写真提供/NHK

※本文にネタバレを含みます

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地球滅亡が近づいてきた

1992年、「ノストラダムスの大予言」によると、あと7年で地球は滅亡する。ひなた(川栄李奈)は予言を信じていた。そんなアホな……と思いそうだが、当時わりと信じて不安になっていた人は少なくなかった印象。

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ひなたはいよいよ滅亡の瞬間の妄想を抱く。第86回に次いで「文ちゃん」「ひなた」のリフレイン。コント番組にこういうのよくあったような気がする。

1992年の朝ドラは泉ピン子と桜井幸子主演の『おんなは度胸』。テレビが壊れかかっているが、るい(深津絵里)が叩くと映るようになる。にやりと笑ったるいの頼もしさ。さすが30年近く回転焼き屋をひとりで切り盛りして家族を食べさせているだけはある。
(参考:『おんなは度胸』からNHK出版のNHKドラマ・ガイドの朝ドラシリーズのサイズがなぜかしばらくの間、小さくなった。「おしん」:いまに至るデフォルトのサイズ、「おんなは度胸」:変則的なサイズ)

朝ドラ『カムカムエヴリバディ』第87回 ノストラダムスの大予言を信じ込み仕事に身が入らないひなた
写真/著者私物

「7年後に地球は滅亡するんですよ」と仕事に身が入らないひなたと比べて、榊原(平埜生成)は「たとえ地球が滅亡するとしても、僕は今、映画村の来場者数を増やしたい」「最後まで映画村のために、撮影所のために働きたい」と言う。「3つ首の龍に襲われても本望や」という台詞がいじらしい榊原さん、7年経っても出世していないのだろうか。

出世していないといえば、文ちゃんこと五十嵐(本郷奏多)。いまだに大部屋俳優のまま。時代劇にこだわっているから仕事が増えない。映画村で扮装バイトを続けている。「江戸へようこそ!家康」のたすきは23年放送予定の大河ドラマ『どうする家康』を意識したフレーズであろうか。

ラジオからは『美少女戦士セーラームーン』の主題歌「ムーンライト伝説」が流れている。条映は東映のもじりだろうから東映アニメの主題歌が選曲されるのは妥当。実際、92年の東映はアニメが大ヒットしているが実写映画にヒットがなかった。

ひなたはお化け屋敷を企画、現代劇ばかり撮ってつまらなく思っている轟監督(土平ドンペイ)が演出すると申し出て、本格的にオープンする。轟も「妖術七変化」以来ヒットがなさそうだ。

五十嵐もお化けの武士役で参加するも、俳優のプライドが邪魔をして不機嫌。ひなたはそんなことよりあと7年で地球が滅亡するなら少しでも長く一緒にいたいと逆プロポーズ(?)。地蔵盆のときに五十嵐が告白してからずっとそのまま放置されているってことだろう。

桃太郎と『サラダ記念日』

高校生になった桃太郎(青木柚)は野球に励む一方で、随分年上の小夜子(新川優愛)のことをずっと想っている。小夜子は学校の先生になっていて、彼女から俵万智の『サラダ記念日』を借りた桃太郎は内容に影響されて「4月20日は小夜子記念日」とか言い出す。

思春期の少年のモノローグといえば『北の国から』シリーズ。92年の5月には『北の国から '92巣立ち』が放送される。4月時点で新シリーズは放送されてないが、夏の甲子園を過ぎ、お化け屋敷がオープンした頃には放送済み。桃太郎はきっと『北の国から』シリーズを観て影響されているに違いない(あくまで勝手な想像です)。


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