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もうそろそろ朝も終わりだすなあ「あさが来た」147話

2016年3月24日 09時30分 ライター情報:木俣冬
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朝ドラ「あさが来た」(NHK 月〜土 朝8時〜)3月23日(水)放送。第25週「誇り高き人生」第147話より。原案:古川智映子 脚本:大森美香 演出:尾崎裕和
イラスト/小西りえこ

147話はこんな話


三社の生命保険会社が合併し淀川生命が誕生、加野屋、最大規模の事業となる。

大丸心斎橋店も建てた人がモデル


合併の儀式をしているシーン。ぴーひょろと鳶? の声が鳴く。高らかな気分になる鳥の声。
合併する生命保険会社の代表は、古田信男役の宮根誠司と富永巌役の松平定知というアナウンサーのふたり。とりわけ、松平はNHK出身の大ベテラン。22日の146回に登場した際、後の「あさイチ」で後輩に当たる有働由美子が恭しく振る舞っていたことからも、その存在の大きさがわかった。

さて、時代が変わっていくことについて語る147回。
淀川生命ができたのと同じ頃、大阪駅が改築された。どんどん日本の景色が変わって西洋化していくことを、「もったいない」と嘆く男・建築家ヴォリンガー(マッシュ)が現れる。
あさのモデル広岡浅子の興した大同生命のサイトに、浅子に関する人物の紹介コーナーがあり、そこに、建築家・ウィリアム・メレル・ヴォーリズなる人物がいる。おそらく、この人物がヴォリンガーのモデルであろう。
このヴォーリズ、サイトによると大同生命のビルを建築している他、昨年暮れ、営業を終了し、建て替えられることになった大丸心斎橋店も手がけていた。その際、類い稀なる大正モダン建築がなくなることを多くの人が惜しんだ。
147回での、変わりゆく古き良き日本に風景についての一連台詞の中には、この建築家の仕事への思いもこもっているのではないだろうか。

「もうそろそろ朝も終わりだすなあ もう夜明けやなんて言うてられしまへん」と意味深げに語るあさ。それを受けて新次郎が「そうだすな あとはここまで肩肘張って大きなった この国がこれからどうなるか・・・どないなるか・・・」と言う。ドラマの終わり、明治時代もあと10年くらいで終わり、あさと新次郎のふたりの日々の終わり?・・・などなど、いろいろな終わりが想像できる台詞だった。
おまけに、新次郎は和歌山にひとりでやって来て、惣平衛(柄本佑)の若い頃の武勇伝に耳を傾けた後、締めのナレーションが「夏の終わりのことでした」となにやら叙情的で、どーしていいかわからない。
(木俣冬)

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ライター情報

木俣冬

著書『挑戦者たち トップアクターズ・ルポルタージュ』、『ケイゾク、SPEC、カイドク』、ノベライズ『リッチマン、プアウーマン』『デート~恋とはどんなものかしら~』

URL:Twitter:@kamitonami

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