SixTONESの松村北斗さんが、主演を務める『告白-25年目の秘密-』(日本テレビ系)で怪演を見せ、ドラマを盛り上げています。

松村さんは地上波ドラマで単独初主演となり、主人公の雪村爽太を熱演。
狂気的な雰囲気が漂う爽太を繊細に演じ、表現力の高さに注目が集まっています。

※以下、『告白-25年目の秘密-』のネタバレを含みます

■設定は“純愛ラブストーリー”だが……不気味過ぎる主人公「雪村爽太」
本作は、1人の女性に25年間も片思いを続けてきた爽太が巻き起こす、純愛と狂気の狭間を描いたラブサスペンスです。小学生の頃にいじめられていた爽太は、岡崎紗絵さん演じる野瀬麻里子に助けてもらい一目ぼれ。その後、爽太は偶然にも麻里子が巻き込まれた誘拐事件を防ぎ、「一生彼女を守る」と心に誓うことになります。

爽太は、麻里子を常に陰から見守り続けるため、同じ中高一貫校へ入学。さらに、浪人して同じ難関大学へ通い、最終的には同じ会社に就職します。しかも、爽太は偶然を装って麻里子に近づき、同じ事業部で働くことに成功。上司の麻里子が仕事で失敗しないよう、陰ながらサポートする爽太の姿が描かれています。

設定上では純愛ラブストーリーのような『告白-25年目の秘密-』ですが、爽太の行動は常識を逸脱したものが多く、ストーカー的な危うさが漂っています。まず、25年間も片思いして常に麻里子の側にいた爽太ですが、2人は言葉を交わしたこともない状態です。麻里子は、同じ事業部で働くようになって初めて爽太の存在を認識。一方的に爽太が麻里子の近くにいる様子が回想シーンで描かれ、彼の不気味さを物語っています。


しかも、爽太は麻里子と同じ事業部で働くため、策略を練って接触を図ったことが判明。第2話では、一緒に接待ゴルフへ参加するために、麻里子と同じゴルフクラブに通っていたことも分かりました。

■ストーカー気質な爽太が“ピュアな青年”に見えるワケ
かなり気味の悪いストーカー気質な爽太ですが、松村さんが繊細に演じていることで、なぜか爽やかで純真な青年に見えてしまうのが本作のすごさです。周囲から「人畜無害な空気系男子」として認識されている爽太を、松村さんはアイドルのオーラを完全に消して、常に自信なさそうな雰囲気で表現。陰湿で気持ちの悪いキャラクターにするわけではなく、自然体の演技でおとなしくてピュアな青年として成立させています。緻密な役作りにより、爽太の気味が悪い行動も微笑ましく見えてしまうのです。

ちなみに、爽太は塩野瑛久さん演じる親友の相良友也と話すときは饒舌(じょうぜつ)で、麻里子を含め会社の同僚に本性を見せていないことが分かります。松村さんは細かい演技で爽太が不器用な人間であることを表現し、より一層の不気味さを際立たせているのです。

■どんな役でも自然体で完璧に演じる「松村北斗」
今回、『告白-25年目の秘密-』で爽太を見事に演じている松村さんですが、俳優として常に演技が注目されてきました。まず、実力が広く知れ渡ったのは、2019年放送の『パーフェクトワールド』(関西テレビ・フジテレビ系)でしょう。同作で松村さんは、義足で生活する渡辺晴人を担当。晴人は明るい性格のムードメーカーながら、不安や焦りを心に秘めている難しい役となりました。
松村さんは晴人を繊細に演じ、高評価を得ています。

2021年には、NHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』で雉真稔を演じ大人気となります。稔は実直で真摯(しんし)な考え方を持つ好青年で、端正なルックスを持つ松村さんがハマり役に。むなしくも戦死するのですが、SNSでは“稔さんロス”を訴える視聴者が続出するほどの人気キャラクターに仕上げました。

■近年の実力作は? 出演作に“ハズレなし”
近年では、2023年放送の『ノッキンオン・ロックドドア』(テレビ朝日系)で、なにわ男子の西畑大吾さんとダブル主演を担当。人の気持ちが理解できず、傍若無人な言動を繰り出す変人の探偵・御殿場倒理を魅力たっぷりに演じました。

そして、2024年公開の映画『夜明けのすべて』では、パニック障害を抱え、生きがいも気力も失って生きづらさを感じている山添孝俊をリアリティーのある演技で熱演。ヒットドラマ『西園寺さんは家事をしない』(TBS系)では、無愛想で変わり者の天才エンジニアでありながら、さまざまな葛藤を抱えるシングルファーザーの楠見俊直を好演して絶賛を浴びました。

2025年公開の映画『ファーストキス 1ST KISS』は、過去と現在を行き来する作品。主人公の夫・硯駈を丁寧に演じています。同作は、松たか子さん演じる主人公の硯カンナがタイムスリップし、事故で亡くした夫と再び恋に落ちるラブストーリー。名優である松さんと感動的なシーンを連発し、俳優としての実力を見せつけています。


このほかにも、アニメ映画『すずめの戸締まり』での声優業や『九条の大罪』(Netflix)で演じた烏丸真司など、魅力ある演技をさまざまな作品で見せてきました。「松村さんが出演する作品にハズレなし」の状態となり、若手俳優として存在感を発揮しているところです。

これまでさまざまなキャラクターを演じてきましたが、『告白-25年目の秘密-』で担当する爽太は、かつてない難しい役になっています。現時点では、危険人物なのか善良なヒーローなのかも分からない状況で、松村さんの怪演とともにストーリーも気になる作品です。数々の名作で、見ている人を虜(とりこ)にする表現力の高さを披露してきた松村さん。『告白-25年目の秘密-』をどんな名作ドラマに仕上げてくれるのか注目しましょう。

この記事の執筆者: ゆるま 小林
長年に渡ってテレビ局でバラエティー番組、情報番組などを制作。その後、フリーランスの編集・ライターに転身。芸能情報に精通し、週刊誌、ネットニュースでテレビや芸能人に関するコラムなどを執筆。編集プロダクション「ゆるま」を立ち上げる。

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