老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。
そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。

今回は、年収180万円まで働いた場合の社会保険料と将来の年金について解説します。

■Q:年収180万円まで働くと、社会保険料や将来の年金はどのくらい変わりますか?
「私は50代で、夫の扶養に入っており、パート収入は年100万円ほどです。夫の扶養を外れて年収180万円まで働くと、毎月の社会保険料はいくらになり、将来の年金はどのくらい増えるのでしょうか。扶養の範囲内で働くか、それとも扶養を外れて働くか迷っています」(匿名希望)

■A:社会保険料の負担は増えますが、その分、将来受け取る老齢厚生年金も増えます
社会保険料は、標準報酬月額や賞与額をもとに計算されます。

例えば、東京都の企業に勤務で年収180万円、賞与なしとすると、標準報酬月額は15万円となります。この場合、協会けんぽ東京支部の保険料率をもとに計算すると、本人負担の厚生年金保険料は月約1万3700円、健康保険料と介護保険料(40歳以上)は月約8600円、子ども・子育て支援金は月約170円となります。これに雇用保険料が加わるため、毎月2万円を超える保険料を負担することになります。

一方で、厚生年金に加入した期間は将来の老齢厚生年金に反映されます。標準報酬月額15万円で1年間加入した場合、

15万円×5.481/1000×12カ月≒9866円

となり、65歳以降に受け取る老齢厚生年金は年額約9900円増える目安となります。

扶養を外れると、毎月の手取りは減りますが、将来の年金が増えるほか、健康保険の傷病手当金などの保障も受けられるようになります。どちらがよいかは、現在の収入や家計、将来の働き方も含めて検討するとよいでしょう。


監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
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