「急いでいたから」「車が来ていなかったから」と、交差点や車線で何気なくしている自転車の運転。実はそれ、一発で青切符が切られる重大な交通違反かもしれません。


右折レーンの通行(6000円)や、左折時の歩行者妨害(6000円)、さらには「遅いスピードで後続のクルマを譲らず走り続ける行為(5000円)」まで、違反となる境界線は想像以上にシビアです。

クルマ側も自転車側も絶対に知っておくべき「交差点&車道の難解ルール」とは? ムック『2026年4月1日青切符制が新導入!! 自転車反則金時代到来!最新法改正&安全ガイド』(講談社)より一部抜粋して解説します。

■右折レーンや逆走はNG! 通行区分違反・通行帯違反
通行区分とは文字どおり車両が通行する(走ることができる)道路の区分のこと。右折レーン、左折レーン、直進レーンなどはそのひとつで、指定された以外の走行は反則となる。

自転車は最も左側の車線を走ることが義務付けられている。裏を返せば、複数車線ある場合でも一番左車線以外を走った場合は違反となる。したがって右折レーンから右折した場合も通行区分違反となり、反則金は6000円だ。

非常に危険を伴う右側通行(逆走)もこの通行区分違反となる。

一方、通行帯違反というのも存在する。最近では矢羽根型道路標示や自転車専用通行帯が増えてきているが、この自動車専用レーンが自転車の通行帯となり設置されている場合にそれ以外の場所を走ると違反になるということだ。違反をした場合は青切符対象で5000円の反則金となる。

■歩行者の前を横切るのも違反? 交差点安全進行義務違反
車両は交差点を通行する場合は、ほかの車両や歩行者に注意を払わなければいけない、という義務がある。


これは自転車も同じ。自転車は右折レーンの走行が禁止されているので、最も注意すべきは左折時ということになる。

左折時に横断歩道を渡る歩行者を縫うように走行したり、歩行者の直前を横切るなども違反だ(歩行者妨害違反、法定横断等禁止違反のケースもあり)。

一方直進時は右折する反対車線のクルマの存在に気を配る必要がある。これは違反よりも自らの安全を確保するための必須事項だ。

ドライバーも、たかが自転車と侮ってはいけない。クルマ並みにスピードが出ているケースもあり、自転車直進、クルマ右折の右直事故はかなり多いのだ。

交差点安全通行義務違反の反則金は6000円だ。

■クルマに追い抜かれるときのルール「被側方通過者義務違反」
自転車は道路の左側を走らなければいけないというのは車両区分違反のところで説明したが、車両と自転車の間に充分な距離がない状況で車両が自転車の右側を通過する時は、自転車はできる限り道路の左側によっての通行が義務付けられている。

これに違反した時の反則金は5000円だ。

ただし、道路の一番左側はマンホール、路面に凹凸があったり、側溝にかけてカントがついていたりして走りにくく、自転車の挙動が乱れやすい。

自転車の車道走行は制約が多く窮屈と映るだろうが、これまでが自由すぎたのだ。


一方、クルマにも自転車の右側を走行する場合は、間隔をあけてそれに応じた速度で走ることが義務付けられている。お互いを思いやる気持ちが大事だ。

■後ろからクルマが来たら道を譲る? 追いつかれた車両の義務違反
道路を車両で走行中に、後方から追い付かれた場合は、左に寄って止まるなどして後続車に道を譲らなればいけない、と道交法に明記されている。

しかしここれは走行スピードに関係なく適用される。自分よりも速いクルマに追い付かれたら譲るのが鉄則だ。

自転車の場合は原付などと違い軽車両ということで法定速度は存在せず、クルマと同じ制限速度となる。

しかし一部のスポーツタイプを除きクルマよりも遅いのは間違いないので、クルマをブロックして交通を乱すような走りはNG。
 
20km/h制限の道路を10km/hで延々とクルマを抑えて走る、などのケースはこの追い付かれた車両の義務違反となり、反則金は5000円となる。

■交差点では優先車の進路を妨げない
自転車は最も左側の車線を走るのが原則で1車線の道路を走る場合でも二段階右折が義務付けられている。

その際に直進または左折しようとする車両がある時は、その車両の進行を妨害してはいけない。悪気なく妨害しているケースをよく見かけるが、違反すると反則金は5000円となる。

そのほか、優先道路を無視した走行なども交差点優先車妨害となる。


これらは自転車運転者講習の対象の違反となる。

■Uターンや後退も注意! 法定横断等禁止違反
右左折、Uターン、バック(後退)に関する違反のひとつで、交通量の多い道路、ほかのクルマや歩行者の走行、通行の妨げとなる行為を指している。

自転車はクルマよりも手軽で自在に(悪く言えば自分本位のわがまま運転)走りやすいので、知らぬ間に違反していることも多いので要注意。

なお、この法定横断等禁止違反は、右折禁止やUターン禁止の標識が出てない場所でも取り締まられることもあるのを覚えておこう。

そのほか前出のとおり左折時に横断歩道を渡る歩行者の妨害となった場合にもこの違反が適用されるケースもある。

運転免許を持っていて普段運転している人もあまり知らない違反だろう。

法定横断等禁止違反の反則金は5000円となる。

この書籍の執筆者:ベストカー編集部 プロフィール
自動車専門誌『ベストカー』の編集部。新車情報やカーライフ、交通ルールなど、自動車に関する幅広い情報を取材・編集するほか、「別冊ベストカー」シリーズのムックも手掛けている。
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