一方で、熟年離婚の危機を回避し、夫婦関係を立て直した人たちに共通することがあります。
■1. 家事をしてくれたとき
「ゴミを出してくれた」「食器を運んでくれた」「電球を替えてくれた」というような、何気ないことほど「ありがとう」を口にするチャンスです。
例えば「ゴミ出しをしてくれて助かったわ。ありがとう」「洗濯物を畳んでくれたのね。ありがとう」など、「家事+感謝」というたったひと言でも「ちゃんと見てくれていたんだな」と相手には伝わります。
ポイントは「助かった」という言葉を添えること。すると、感謝がより自然に伝わります。
■2. 体調を気遣ってくれたとき
「風邪、大丈夫?」「今日は早く寝たら?」といった、相手からのさりげないひと言にも、思いやりが込められているものです。
例えば「気にかけてくれてありがとう」「ありがとう、そうするね」というひと言だけで十分です。
ポイントは、行動だけでなく、「気持ち」に感謝すること。
■3. 出掛けるとき・帰宅のとき
長年一緒にいると夫婦の会話は減り、「おはよう」「おやすみ」や「行ってきます」「おかえり」といった簡単なあいさつだけになりがちです。今日からは、そこに1つ感謝のフレーズを足してみましょう。
例えば「今日もお仕事お疲れさま。いつもありがとね」「いつも送り迎え、ありがとう」というように。
ポイントは、「ありがとう」をセットで口にすることを習慣にしてしまうことです。すると、無理なく続けられます。
■4. 昔の思い出を語るとき
懐かしい写真を見たり、昔行った場所の話になったりしたときは、「ありがとう」を伝える絶好のタイミングです。
例えば「子どもが小さい頃は、一生懸命働いてくれていたよね。本当にありがとう」「家族旅行、楽しかったね。連れて行ってくれてありがとね」というように。過去への感謝は、不思議と照れくささが少なく、素直に伝えやすいものです。
ポイントは、「昔はよかった」で終わらせず、「ありがとう」で締めるようにすることです。
■5. 寝る前の何気ないとき
1日の終わりの時間には、誰でも心が少しやわらいでいるもの。だからこそ、相手にも感謝が伝わりやすい時間でもあります。
例えば「今日も1日お疲れさま。ありがとう」「おやすみなさい。今日もありがとね」というように、長い会話は必要なくても感謝を伝えるだけでOKです。
ポイントは、照れくさいときは目を合わせなくても大丈夫だということ。自然なタイミングで、さらっと伝えるくらいがちょうどいいのです。
■「ありがとう」で夫婦間の空気が変わる
「ありがとう」を口にしたからといって、今すぐ夫婦関係が劇的に変わるわけではありません。けれども、この言葉には「私はあなたをちゃんと見ています」というメッセージが込められています。長く一緒にいる夫婦ほど、そのひと言が心に残ることも多いのです。
「今さら照れくさいな」と思っても大丈夫。
▼岡野 あつこプロフィール夫婦問題研究家、パートナーシップアドバイザー、NPO日本家族問題相談連盟理事長。立命館大学産業社会学部卒業、立教大学大学院 21世紀社会デザイン研究科修了。自らの離婚経験を生かし、離婚カウンセリングという前人未踏の分野を確立。32年間で相談件数3万8000件以上、2200人以上の離婚カウンセラーを創出。著書多数。近著に『夫婦がベストパートナーに変わる77の魔法』。









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