67歳のT子さんは、スーパーがすぐ近くにあるため、牛乳や野菜など、足りないものがあるたびに買い物へ出掛けていました。

ところが、ある日「牛乳だけ」のつもりでスーパーへ行ったのに、特売品やおいしそうな商品をカゴに入れ、会計は1500円に。
「必要なものを少し買うだけのつもりでも、毎回余計なものを買っているのでは」と気付きました。

そこで、予定外の買い物を減らすため、スーパーへ行く回数を週2回に決めることにしました。今回は、買い物の回数を減らしたことで、食費や食品の無駄がどう変わったのか、T子さんの体験をご紹介します。

■「牛乳だけ」のつもりが、なぜか5倍の金額を払っている
スーパーに行く目的は、いつも大きな買い物とは限りません。「牛乳が切れたから」「今日の夕飯に使う調味料がなかった」と、必要なものを1~2点買うために立ち寄ることもあります。

しかし、店内を歩けば、特売品や季節の商品が目に入ります。「これ、安いから買っておこう」「おいしそうだから、ついでに買おう」と、予定外の商品がカゴに入っていくのです。

例えば、300円の牛乳を買うつもりで来店しても、レジで支払う金額は1500円。気付けば、5倍もの金額を支払っています。スーパーへ行く回数が多ければ、その分支払うお金が増えるのです。これはいけないと思ったT子さんは、「買う機会そのものを減らす」ことにしました。

■週2回に決めて、「冷蔵庫確認→献立→リスト作成」の3ステップ
T子さんは、買い物に行く日を週2回に決めました。
ただし、回数だけ減らして、毎回行き当たりばったりでは、足りないものが見つかり、また買い物に行くかもしれません。

そこで、買い物の前に3つの準備をすることにしました。

まず、冷蔵庫や食品庫を確認し、「何が残っていて、何が足りないのか」を把握します。

次に、その週に何を食べるかを大まかに考えます。「月曜日は魚、火曜日は肉、水曜日は残りものを使う」というように、細かく決め過ぎず、主菜だけ考えておく程度です。

最後に、必要なものを買い物リストに書き出します。

このリストを持って店に入り、必要なものを中心にカゴへ入れる。これだけでも、店内で迷う時間が大幅に短くなり、予定外の買い物がなくなったそうです。

■買い物の回数を減らしたことで、食品のムダも減った
T子さんは、買い物を週2回にしてから、食費が減ったことに加えて、気持ちにも余裕ができたといいます。

リストに従って買い物をするようになったため、「買ったのに使い切れなかった食材」がほぼなくなりました。買い物の回数を減らしたことで、家にある食材の管理もしやすくなったのです。買い物のために外出する回数が減ったので、時間にも余裕が生まれました。


■「安いものを探す」から「余計なものを買わない」へ
節約というと、「少しでも安い商品を探す」ことに目が向きがちです。もちろん、安く買うことも家計の助けになります。でもT子さんが選んだのは、もっとシンプルな方法でした。

スーパーへ行く回数を減らす。来店前に冷蔵庫を確認する。その週に食べるものを大まかに決める。買い物リストを作って持って行く。こうした小さな仕組みを作ることで、T子さんの買い物は「安いものを探して節約する」から「余計なものを買わないことでお金を残す」へ。

スーパーへ行く回数を減らすことは、食費を抑えるだけでなく、日々の買い物に振り回されない暮らしをつくることにもつながったのです。

文:舟本 美子(ファイナンシャルプランナー)
会計事務所、保険代理店や外資系の保険会社で営業職として勤務後、FPとして独立。人と比較しない自分に合ったお金との付き合い方を発信。3匹の保護猫と暮らす。
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