◆プロボクシング ▽WBOアジアパシフィック・バンタム級(53・5キロ以下)タイトルマッチ10回戦 〇王者・伊藤千飛(3回TKO)同級13位クレア・ヴィラロサ●(9月5日、東京・後楽園ホール)

 WBOアジアパシフィック・バンタム級タイトルマッチで、王者・伊藤千飛(21)=真正=が挑戦者の同級13位クレア・ヴィラロサ(20)=フィリピン=を3回50秒TKOで下し、初防衛に成功。デビューから無傷の7連勝(6KO)を飾った。

ヴィラロサの戦績は7勝(4KO)1敗1分け。

 3回、「今までで一番手応えがあった」という右カウンターでダウンを奪うと、レフェリーはノーカウントで試合を止めた。2回を終えると、山下正人会長(64)から「前に出た方がいい」と指示され、迷わずギアを上げた。「いつもスパーリングでも1、2ラウンドは見て、3ラウンド目から出る練習をしていた。その練習通りに戦いました」と快勝に笑みがこぼれた。

 日々の鍛錬の成果だ。「山下会長と毎日きつい練習をしてきた。会長とミット打ちをして、本当にパンチ力がついている感覚があって、自信を持って戦えていた」。パンチ力だけではない。冷静に相手の攻撃を見切る力も身についた。

「前回のタイトルマッチが終わったぐらいから、スパーリングでも落ち着いてできていた。そのあたりが良くなってきている」

 すでに次戦も決定している。

来年のチャンピオンカーニバル出場をかけた日本王座最強挑戦者決定戦で、日本同級2位の辻永遠(26)=KWORLD3=と対戦する。辻の弟とは興国高の同級生で、辻ともキックボクシングの興行で面識があるが「僕が全部上回ってやろうと。リスペクトを持って倒したい」と決意を述べた。

 日本人との対決は初めてとなる。「(SNSなどで)『外国人ばかり』というコメントが多かったんで、日本人相手でもやってやろうと思った」。現日本同級王者・栗原慶太(KODLAB)との対戦にも「やってみたい」と意欲を示す。「井上尚弥選手も(世界挑戦前に)日本人と2戦連続(佐野友樹、田口良一)でやっている。日本人にもああいう勝ち方をするのはすごい。僕もやりたい」と憧れのモンスターもたどった道を見据える。

 世界ランキングはWBO世界8位、IBF世界12位に名を連ねる。「とりあえず日本チャンピオンになれるように。そして必ず、バンタム級で世界チャンピオンになれるよう頑張ります」。

21歳の視線の先には日本王座、そして世界王座がある。

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