昨年お披露目された世界初の「AI俳優」ティリー・ノーウッドが、映画『Misaligned(原題)』で長編映画デビューを果たすことが分かった。ティリーの公式インスタグラムでは劇中のビジュアルも公開された。



【写真】「AI俳優」ティリー・ノーウッドが長編映画デビュー

 Varietyによると、本作は「実存的なAIの混沌を内包した青春物語」を描くコメディドラマ。舞台は「ティリーバース」と呼ばれる超現実的なデジタル世界だ。他人の経験にアクセスできるものの、実体も記憶も人生経験もないAI生命体ティリーが、ダークウェブから現れた魅惑的な「ならず者ボット」との出会いをきっかけに、安全装置を捨てて欲望や衝動、野心を知り、より人間らしくなっていくことで事態が急展開するという。

 ノーウッドを生み出したAI専門スタジオ「Particle 6」が、初の長編映画として手掛ける。監督、脚本家、編集者といった従来の映画・テレビ業界のクリエイターと、AI専門家が協力する「ハイブリッド制作」であるとし、制作過程にAIのトレーニングとメンターシップを組み込むとしている。現在は初期開発段階にあり、具体的な公開時期は未定だ。

 Particle 6のCEO兼創設者であるエリン・ファン・デル・ヴェルデンは声明で、「今後10年で活躍するフィルムメーカーは、長年培ってきたストーリーテリングの直観を活かし、これらの新しいツールを使いこなす人でしょう。『Misaligned(原題)』は、まさにそれを長編映画として実施した作品です」とコメントしている。

 ティリー・ノーウッドは昨年7月、AIツールを用いて制作された約2分間のスケッチコメディー『AI Commissioner(原題)』に“俳優”として出演。さらにファン・デル・ヴェルデンは同年9月、チューリッヒ映画祭の業界向けイベントで「数ヵ月以内に彼女のエージェンシーを発表する予定」と発言。タレントエージェントがティリーに関心を示していることを明かし、俳優労働組合や業界関係者から強い反発を招き、物議を醸した。

引用:「ティリー・ノーウッド」Instagram(@tillynorwood)
   「Particle 6」Instagram(@particle6productions)

編集部おすすめ