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『VIVANT』は、表の顔は商社マンでありながら、自衛隊の非公認部隊「別班」の諜報員でもある乃木憂助(堺)を主人公に、国際的な陰謀や組織同士の攻防を描くオリジナルドラマ。2023年放送の第1シーズンは最終回の平均世帯視聴率19.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録するなど大ヒットし、今年7月26日から第2シーズンがスタートした。
第2シーズンは異例の2クール連続放送となり、前作の全10話に続く「第11話」から物語が始まった。第2シーズンでも人気は健在で、8月23日放送の第15話まで5週連続で平均世帯視聴率15%を上回り、TVerなどの配信でも好調だ。
多くのファンが考察をしながら毎回熱心に視聴しているだけに、ここで「完結は映画で」という報道が飛び込んできたのは衝撃的。報道によると、第2シーズンは全14話で、11月中旬に最終回を迎えた後、12月4日に劇場版を公開する方向で調整しているという。
これに対して、SNS上では「ドラマだけで完結してほしい」「チケット買って劇場版を観ないと謎が解けないのはモヤモヤする」といった困惑の声が。その一方で「映画だとスケールアップするから楽しみ」「むしろ映画向きだと思ってた」などと期待の声もあり、賛否両論となっている。
人気ドラマが映画化されるケースは珍しくない。しかし、連続ドラマの物語の結末が「続きは映画で」となるパターンは、昔から物議を醸しやすかった。
フジテレビ系『LIAR GAME』は、2009~10年のシーズン2から劇場版『LIAR GAME ザ・ファイナルステージ』へつなぎ、決勝戦の最後のゲームを映画で描いた。
また、2017年の日本テレビ系『奥様は、取り扱い注意』は、綾瀬はるか演じる元特殊工作員の主人公に公安のエリートであることを隠して結婚した夫(西島秀俊)が拳銃を向け、銃声が響く衝撃的な最終回で終了。その約3年後に公開された劇場版で、ドラマの「その後」が描かれたが、この形式に一部ファンからは不満の声もあった。
なかでも「続きは映画で」論争の象徴として知られるのが、2009年のテレビ朝日系『仮面ライダーディケイド』だ。最終回で物語が完結しているように見えず、劇場版の告知が本編と見分けづらい形で放送されたことで「子ども向け番組で『続きは映画で』をやるのはどうなのか」といった批判が寄せられ、BPO(放送倫理・番組向上機構)が審議する事態に発展した。
一方で「結末は映画で」というパターンで大成功した作品も少なくない。TBS系『ROOKIES』の完結編『ROOKIES -卒業-』は興行収入85.5億円、同局系『花より男子』シリーズの完結編『花より男子ファイナル』は興収77.5億円を記録。フジテレビ系『のだめカンタービレ』も、完結編『最終楽章』の前後編で計70億円以上の興収をたたき出した。
これまでの例を基に考えると、映画化で視聴者が反発するかどうかを分けるのは「テレビでどこまで見せるのか」なのだろう。ドラマで一度きちんと区切りをつけ、さらに大きなストーリーを映画で描くなら歓迎されやすい。逆に最大の謎や決着を残したまま「続きは劇場で」となれば、視聴者から不満が出やすい。
ただ、『VIVANT』に関しては映画との相性が抜群なのも確かだ。
劇場版が実現するなら、評価を左右しそうなのは第2シーズンの終わらせ方だ。「この続きを映画で見たい」と思わせるのか、それとも「映画を見なければ終わらないのか」と思われてしまうのか。『VIVANT』がどんな答えを提示するのか、注目される。
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