「全体量は足りている」のではなかったか。ナフサの供給対策について、赤沢経産相が7日、「備蓄方法や支援の必要性など、その在り方について検討してまいりたい」と表明。

石油製品の不足を「流通の目詰まり」と言い張ってきた挙げ句、コトここに至って「ナフサ備蓄」に言及し始めた。


 赤沢大臣の発言は、日本維新の会が2日に赤沢氏へ提出した「エネルギー安全保障に関する提言」を受けたもの。維新は提言の中で、〈ナフサについても国家備蓄や民間在庫の積み増しなどの備蓄対策を検討すること〉と要望していた。


 問題は、どうやってナフサ備蓄を実現するのかだ。かつて石油備蓄法に基づくナフサの備蓄義務があったが、国外に比べて割高なナフサを調達せざるを得ない石化業界の要望を受け、1993年に完全撤廃された経緯がある。経産省は▽ナフサそのもの▽石化製品に加工したもの▽ナフサ精製分を含めた原油──の3つの備蓄案を検討するという。


■ガソリンより莫大な保管コスト


 ただ、ナフサは「揮発性が高く、年単位の長期備蓄が難しいといった特性がある」(赤沢経産相)ため、そもそも備蓄に向かない。


 コネクトエネルギー合同会社CEOの境野春彦氏が言う。


「赤沢大臣も認めているように、ナフサ自体は揮発性が極めて高く、ガソリンよりも保管コストがかかります。当然、危険物なので厳重な管理が欠かせない。マイナス170度近くまで冷却して貯蔵するLNGの備蓄基地が国内にないのと同じ理屈で、莫大な保管コストがかかるから誰もやりたがらないでしょう。ナフサ自体の備蓄は非現実的です。

そもそも、ナフサは分留されたらすぐに原料として処理されるため、運転在庫は常に0.5カ月程度しかないのです」


 残る道は、ナフサ由来の石化製品の在庫を積むか、大本の原油備蓄を増やすかだ。


「原油備蓄増はまだしも、多岐にわたるナフサ由来製品をどのように備蓄するのでしょうか。政府はナフサ不足に『量は足りている』『流通の目詰まりが原因』と言い続けていますが、フタを開けてみれば『備蓄が必要』です。非常に場当たり的だと言わざるを得ません」(境野春彦氏)


 国産ナフサの価格(7~9月)はキロリットルあたり11万円を突破した。ナフサ狂騒はまだまだ終わりそうにない。


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 「足りている」と無責任に言い続けてきてこの始末…。関連記事【もっと読む】『薬はあるのに「軟膏ツボ」が手に入らない深刻事態…ナフサ不足が町の薬局も直撃!』でも詳しく報じている。


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