有働由美子の快走が素晴らしい。日曜夜の「有働Times」(テレビ朝日系)は、今年の最強番組と言われるTBSドラマ「VIVANT」と同時間帯の正面衝突だが、一歩も引かず、世帯視聴率9%台をキープ。

いやいや、「VIVANT」のほうがスタート時の勢いはなくなっていて、むしろ有働が食っているのかもしれない。


 年配視聴者はNHK大河「豊臣兄弟!」や「ポツンと一軒家」(テレ朝系)のあと、「VIVANT」をちょっとのぞいてみたものの、あまりに荒唐無稽でたちまち離脱、結局、有働に落ち着いたのではないか。


 週末の夜、女性がメインキャスターのニュース・情報ワイド番組は多いのに、「有働Times」の存在感は圧倒的である。


「それは、ひとえに有働のキャラクターによるものですよ。サタステの高島彩もnews LOGの和久田麻由子もそつなく番組を進行し、ニュース読みだったら彼女たちのほうが上かもしれない。でも、“想定外”を期待させるワクワク感がありません。有働には“ふら”があります」(キャスティングディレクター)


 ふらとは落語や歌舞伎などで使われる言葉で、そこにいるだけでにじみ出る愛嬌やおかしみのこと。有働は二日酔いで転倒してばんそうこうを張って出演したり、本番中につけまつげが落ちたり、脇汗びっしょりだったりとしくじりも多いが、それがまた話題になって好感度が上がる。失敗も味になるのが“ふら”だ。


「ああ見えて、まじめな性格なので、生放送前は相当緊張するようです。でも、いざ始まると、一転して、中年のおばさんの地を出してくる。有働由美子というキャラクターを、実に自然に正直に演じるんです。

そこが中高年女性に支持され、固定客をしっかりつかんでいる。安心して任せられます」(情報番組プロデューサー)


 平日午前の「有働由美子の健康案内人!」(テレ朝系)も好評で、ここでも尿漏れの失敗を告白したり、便器の正しい座り方を実演したりと気取りのなさがウケている。トーク番組「おしゃべり小料理ゆみこ」(毎日放送系)は関西ローカルだが、TVer再生数が増加中。春ドラマ「時すでにおスシ!?」(TBS系)では、永作博美松山ケンイチと共演して、「芝居うまいじゃん」と話題になった。


 冠番組を3本も持っているアナウンサーは有働ぐらいである。心配は働かさせすぎだ。


(コラムニスト・海原かみな)


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