高市首相が「政権基盤を占う」と力を入れる沖縄県知事選が、27日告示された。投開票は来月13日だ。

3選を目指す玉城デニー知事(66)と前那覇市副市長の古謝玄太氏(42=自民、維新、国民民主、参政、保守、公明県本部が推薦)との事実上の一騎打ち。ここまで玉城氏リードの展開で来たが、告示直前、土壇場になって戦いの構図が一変した。


 自民や維新にかつて所属し、保守票を食うとみられていた下地幹郎元衆院議員(65)が、おととい突然、Xで不出馬を表明。26日会見し、古謝氏を支援すると表明したのだ。


 下地氏は自民の西村康稔選対委員長と25日都内で会い、自民党と子どもの貧困対策など4つの政策協定を結んだことを明らかにした。26日の会見では「沖縄を前に進める苦渋の決断」「話し合いは自民側から持ちかけられた」などと話した。


 衆院6期の下地氏は2022年の前回知事選にも出馬し、約5万3000票を獲得した。これが自民系候補に乗っていたら、玉城氏といい勝負になっていた。急転直下、自民が下地氏と手を握ったのは、その再来を狙ったわけだ。


「出馬表明後からここまで、下地氏の運動量は玉城氏や古謝氏を凌駕していました。下地氏が自身の票を自民に高く売る形で、直前に降りることもあり得るのではと警戒していた。手段を選ばない自民ならやりかねない。

その際のバーター条件は『再来年の参院選出馬』だろうとも噂されていました」(玉城氏を支援している立憲関係者)


■自民に「吉」とは限らず


 地元や永田町では早速、自民と下地氏による真偽不明の“密約説”が囁かれている。「参院選で自民の沖縄県公認」「自民公認は難しいかもしれないので、代わりに参政党が公認の担保を与えた」「経営している高速船の運航会社に対する事業支援」などといった説が流れている。


 ただ、下地氏の不出馬で保守票分散を回避したことが、必ず「吉」と出るかといえばそう甘くない。


「出馬取りやめで政策協定を結ぶなら、普通は古謝氏とだろう。なぜ自民党なのか。地元の頭越しに党本部が話を進めたので、自民党県連は寝耳に水だった。下地氏と関係がよくない公明党県連も腹を立てているので、古謝氏への支援が弱まるのではないか。直前の取りやめには“裏取引”があったのだろうと疑われることで、一般の県民にもネガティブなイメージが付いてしまった」(地元メディア関係者)


 選挙戦は17日間の長丁場。自民は12年ぶりの県政奪還を目指すが、内部はドロドロしてきた。


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