議会制民主主義を健全に機能させるためには、政権を担当する与党の政策や行政を監視・批判し、対案を提示する「強い野党」の存在が欠かせない。 
 中道改革連合を離党した立憲民主党出身の衆院議員が新党「民主改革の会」を設立した。

 中道は今年1月、高市早苗首相の突然の衆院解散表明を受け結成された。与党に対抗する中道勢力の受け皿として立民と公明の衆院議員らが合流した。
 だが、衆院選では大敗した。安保法制や原発政策で与党との対立軸をはっきりと示すことができず、支持層の反発を買ったことが背景にある。
 さらに、公明に配慮し、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設計画についても賛否を示さなかった。政策面でのふらつきが「選挙目当ての結集」と見られた可能性がある。
 沖縄選挙区から立候補した元職2人も落選し、離党。結党から約8カ月で分裂・解党に至ったのである。
 民主改革の会は、旧立民議員の当面の受け皿としての性格が強い「過渡的な政党」だ。今後は公明出身議員らと衆院での統一会派結成を見据え、野党勢力の結集と再編を図るという。
 与党に対峙(たいじ)する明確な対立軸を示すために、丁寧に政策合意を図っていく必要がある。
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 10月上旬に召集される予定の臨時国会では、飲食料品の消費税減税関連法案や、衆院議員の定数削減法案など重要な審議が控えている。

 定数削減法案には、多くの野党が反対や慎重姿勢を示している。安易な削減は民意の切り捨てにつながるとの懸念や、「議会制民主主義の破壊につながる」との批判が出ている。多角的な検証と議論が不可欠だ。
 沖縄の過重な基地負担の軽減も大きな課題だ。
 嘉手納基地では、日米特別行動委員会(SACO)最終報告で例外と位置付けたはずのパラシュート降下訓練が恒常的に実施され、住宅地に近い旧海軍駐機場も繰り返し使用されるなど、日米合意に反する運用が続く。
 加えて政府の防衛強化で新たな基地負担が顕在化し始めている。
 那覇空港ではF15戦闘機が立て続けにトラブルを起こし、民間機の運航に支障が出るなど、看過できない事態となっている。
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 国会では多党化が進んだ。
 一方、先の国会では、衆院予算委員会の審議は過去20年間で最短の59時間。高市首相の予算委への出席は歴代首相に比べて著しく少なかった。論戦が低調なまま、改正皇室典範や国旗損壊罪法など、世論を二分した法案を駆け足で成立させた。
 衆院選の比例区では自民の約2100万票に対し、中道は約1千万票を獲得した。
有権者から一定の期待と支持が寄せられたといえる。多様な考え方を国会に伝えるためにも、政権の対抗軸となり得る野党の台頭を求めたい。
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