クマップは、国際教養大学の学生によるスタートアップ・BearBellが開発したアプリ。iOS、Androidの両方に対応し、利用料は無料。画像認識やUI/UX基盤には、グロースエクスパートナーズが技術参画している。
最大の特徴は、現在地や登録した自宅、学校、職場などの周辺でクマの目撃情報が投稿されると、投稿から5秒以内にプッシュ通知が届く点だ。通知を受け取る範囲は利用者が自由に設定でき、自宅周辺500m、職場周辺1000mといったように生活圏に合わせて危険情報を受け取れる。通知対象を必要な範囲に絞ることで、情報過多による見逃しを防ぐ狙いがある。
また、投稿された目撃情報の信頼性を0~100のスコアで可視化する機能も搭載した。投稿時のメタ情報や写真などの品質、AIによる画像解析、周辺地域での関連投稿、利用者からの評価など複数の要素を総合して算出。AIは主に投稿写真からクマを検出し、種類を判定する物体検出に活用される。利用者は情報の確からしさを一目で確認できるという。
さらに、離れて暮らす家族の生活圏に届いた目撃情報を共有できる「ファミリーリンク」機能も備えた。家族同士でグループを作成し、高齢の親や子どもの周辺でクマが目撃された際にも情報を受け取れる。
このほか、全国の自治体が発表する警報や入山禁止情報を一覧表示する「警報」機能、利用者同士で目撃情報や対策を共有する「掲示板」、写真と位置情報を選ぶだけで投稿できる「かんたん投稿」機能も用意した。
開発に先立ち、BearBellは2026年6月1日から30日まで秋田市を中心に実証実験を実施。地域の農家を支援する学生団体や大学の部活動、放課後児童クラブ、小学校の保護者、全国のオープンチャット参加者らが協力した。実証では、デジタルデバイドへの対応やAndroid端末での通知性能、緊急ボタンの操作性などについて利用者から意見が寄せられ、それらを反映してアプリ内チュートリアルの追加や通知機能の改善、通知から目撃情報へ直接移動できる導線の整備などを行った。
実証期間中には、大学構内で投稿されたクマの目撃情報が周辺利用者へ即座に通知される場面もあり、リアルタイム通知の有効性を確認したという。大学が保有する出没情報システムとの連携についても、今後の課題として協議を進めている。
対応エリアは、自治体が公表する目撃情報の反映と通知が北海道および東北6県。目撃情報の閲覧や投稿などアプリ自体は全国から利用できる。
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