『ラブライブ!』シリーズ発のバーチャルスクールアイドルプロジェクト、蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ(以下、蓮ノ空)。そのライブイベント『ラブライブ!蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ 6th Live Dream ~Bloom Garden Party~』のファイナルとなる埼玉公演が、7月11日・12日の2日間、埼玉・ベルーナドームで開催された。


 蓮ノ空にとって初の単独ドーム公演となる本公演は、スマートフォン向けアプリ『Link!Like!ラブライブ!』(以下、『リンクラ』)の活動記録(ストーリー)および、5月より劇場公開中の完全新作3Dアニメーション『映画ラブライブ!蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ Bloom Garden Party』で描かれた劇中のイベント「Bloom Garden Party」とリンク。卒業生を含む11名のキャストが勢ぞろいし、105期の物語の集大成とも言える百花繚乱のステージが展開された。そのDay.2公演の公式レポートが公開された。

 メンバーの紹介を兼ねたオープニングムービーが、会場および配信を通じて見守る蓮ノ空のこと好き好きクラブのみなさん(※蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブのファンネーム)の期待を高めると、ライブは映画の挿入歌「ハナ咲けばユメ駆ける」でスタート。歌唱するのは105期の楡井希実(日野下花帆役)、野中ここな(村野さやか役)、菅 叶和(大沢瑠璃乃役)、櫻井陽菜(百生吟子役)、葉山風花(徒町小鈴役)、来栖りん(安養寺姫芽役)、三宅美羽(セラス 柳田 リリエンフェルト役)、進藤あまね(桂城 泉役)、そして卒業メンバーである102期生キャストの花宮初奈(乙宗 梢役)、佐々木琴子(夕霧綴理役)、月音こな(藤島 慈役)の11名。冒頭はスリーズブーケ、DOLLCHESTRA、みらくらぱーく!の9人が所属ユニットごとに分かれて登場し、歌いながらメインステージに合流。2番からはEdel Noteの2人が加わる流れに彼女たちの歴史を感じずにはいられない。「Bloom the smile, Bloom the dream!」のピンク衣裳を身に纏う11人の姿、カラフルな紙吹雪が舞う演出を含め、「Bloom Garden Party」の名にふさわしい華やかな幕開けだ。

 「蓮ノ空のこと好き好きクラブのみなさん、こんにちはー!」と挨拶したキャストたちは、アリーナ席はブロックごとに花の名前(クロユリ、ハナショウブ、サクラ、ツツジ、アジサイ、ゲッカビジン)が名付けられていることにならい、スタンド席はヒマワリ、配信で観ている人はマリーゴールドと名付け、それぞれの花たちに呼びかけるなど来場者と楽しく交流する。花帆の「すべての人が花咲くことのできるステージ」という夢をきっかけに生まれた「Bloom Garden Party」。その対象は卒業した102期生を含むメンバーたちのみならず、来場者ひとりひとりをも含むのだ。そして『リンクラ』のカード絵柄でこれまでの歩みを振り返る幕間映像を挟み、ライブは105期によるユニット歌唱パートへ。


 先陣を切ったのは三宅と進藤によるEdel Note。『リンクラ』の3Dライブ映像を背にしながら、その動きとシンクロするように「シアター生き様」を届けると、Day.2公演のみの日替わり曲「フュージョンクラスト」ではステージに満天の星空が広がるなか、エレガントな所作と共に内なる想いを燃やす。かと思えば「A出るノート」では三宅の「笑って行きナ!」との呼びかけから、全身でAの形を作るような振りで会場を盛り上げて笑顔満開に。2番の進藤が「あなたのせいで後悔が輝いている」と歌う箇所で、進藤が三宅の腕を掴んで呼び止めて見つめながら歌うアドリブは、三宅にとってもサプライズだったようで思わず涙目になる場面も。105期をもって活動を終えるEdel Noteの絆が伝わる瞬間だった。

 続くスリーズブーケは、楡井と櫻井がメインステージの左右ウイングにそれぞれ登場。103期の頃より歌い継いでたくさんの思い出が詰まっているであろう「水彩世界(105期Ver.)」を披露し、曲の進行に合わせてステージ中央に集うと世界に花を咲かせていく。2人が日替わり曲として届けたのは、毎日を特別な日に塗り替えてくれる「Holiday∞Holiday(105期Ver.)」。手をぎゅっと握り締め合いながら歌う様子は多幸感に溢れており、ラスサビ前で楡井がウインクするのに重ねて星がキラッとこぼれる細やかな映像演出も見事だ。ブライトなブラスポップ「Special Thanks(105期Ver.)」では、楡井と櫻井がステップを上がるのに合わせてステージが2人のイメージカラーであるおひさま色と天の原色に染まり、色鮮やかな景色と共に感謝を届けた。

 野中と葉山からなるDOLLCHESTRAはセンターステージに颯爽と登場し、鋭くも高揚感に満ちた「AWOKE(105期Ver.)」で情熱的に口火を切る。シンメトリーな動きを取り入れたタイトなダンスでも魅了。
スタイリッシュな世界観で会場を一気に惹き込む。さらに燃え上がるようなアップチューン「 KNOT(105期Ver.)」を日替わり曲として投下。オーディエンスは一気に沸きあがるが、それでも満足できないとばかりに、野中から2023年に東京ドームで行われた『異次元フェス アイドルマスター ラブライブ!歌合戦』ぶりとなる「行くよ、ドーム!」という煽りも飛び出し、会場を熱狂の渦に叩き込む。そこからダンサブルな「パラレルダンサー(105期Ver.)」でメロウに揺れる心をにこやかに吹き飛ばして締め括った。

 ハイテンションな3曲を連続パフォーマンスして怒涛の如く駆け抜けたのが、菅と来栖によるみらくらぱーく!。赤いカーテンが開く映像に合わせて2人がメインステージ上段に現われると、まずは「ド!ド!ド!(105期Ver.)」を元気いっぱいに届けて度肝を抜き、会場から大合唱を引き出す。日替わり曲「ココン東西(105期Ver.)」ではレーザー飛び交うド派手なステージを「コココンコン」と歌いながら全力疾走。ゲーム画面風のコミカルなスクリーン演出も賑やかで、目が足りなくなるほどの情報量だ。そして青空に舞うカラフルな風船の景色が広がった「ジョーショーキリュー(105期Ver.)」。先ほどまでのワチャワチャ感とはまた違う、視界良好なステージングが眩しい。最高で最強の二人は上昇気流に乗って空高くジャンプして、希望溢れる未来を指し示した。

 そのように4ユニットそれぞれの魅力をアピールした105期の8人は、再びステージに全員集結すると、楡井が「次はみんなの近くに行って“いったん”盛り上がっちゃいましょう!」と宣言して「いったん(105期Ver.)」へ。
4人ずつに分かれてトロッコに搭乗すると、アリーナを回遊しながら来場者とより近い場所でハッピーな歌声を届ける。続く「STEP UP !(105期Ver.)」ではキャストたちもペンライトを手にして来場者と一緒に「ハイ!ハイ!」と盛り上がり、最後はメインステージに戻って8人横並びでポージングしてライブの前半戦を結んだ。

休憩時間もキャストによる音声オンリーの特別ラジオ「蓮ノ空校内放送」でたっぷり楽しませると、後半戦は別衣装に着替えた105期8人のライブで再開。蓮ノ三連華こと103期生(楡井・野中・菅)の頼もしい歌唱から後輩5人が合流して届けたロックチューン「アイドゥーミー!」、力強く凛としたさやかセンター曲「はじまりの羽音」では『リンクラ』の「Fes×LIVE」(3Dライブ)映像を背負ってパフォーマンス。リアルタイムで歌い踊る8人のメンバーの映像もそれに合わせたカメラワークで、時空や次元を超えてシンクロしていく。瑠璃乃センター曲「Echoes Beyond」ではスクリーンの夕景をバックにクラップやコールで切なくも温かな繋がりを形成。花帆のセンター曲「チャーミングな花束を!」では最初は一輪だった花が各メンバーのソロパートに合わせて増えていき、最後は8色の花束になる映像演出で105期の友愛を描き出した。

 そして卒業を控える蓮ノ三連華の3人にフォーカスしたブロックへ。まずは103rd Graduation Albumシリーズに収められた各々のソロ新曲を披露していく。野中は青空に包まれるなか「Bless you!」を爽快に歌い上げ、未来の自分自身を含むすべての人たちにエールを送ると、菅はバンドサウンドとチップチューンが混ざり合った「ミジンコトランスフォーメーション」を、マイクスタンドも使いながら熱くキュートに届けて成長の軌跡を表現。センターステージに登場した楡井は「プレイリスト/「あの日」」を、これまでの活動記録をプレイバックしていく映像と共に披露して感動を誘う。ペンライトで一面おひさま色に染まった会場が、過ぎ去っても色褪せることのない黄金色の日々を祝福するかのようだ。
3人揃っての「ペレニアル」では3Dライブパフォーマンス映像をバックに歌唱。近づいては離れ、また集まって手を取り合うフォーメーションは、彼女たちが歩んできた3年間の道のりのようにも思える。最後は輪になって肩を組み「ありがとう 楽しかった」と歌い合い、お互いの歩みをねぎらった。

 ここで映画より「Fes×LIVE」開催前のシーンが幕間映像として流れると、ここからは「Bloom Garden Party」の日に実現した卒業メンバーを含む11人での約束のライブを再現。「Fes×LIVE」での3Dライブの映像と共に、まずは各ユニットのステージが届けられる。一番手を務めたのはEdel Note。2人は決別と約束の歌「EdelinieN」を気高く歌い上げ、別れを惜しみながらもそれぞれの道を進む決意を振り付けも込みで表現する。月音が加わったみらくらぱーく!は「トモダチになれる場所(B. G. P. Ver.)」を笑顔で晴れやかにパフォーマンス。忘れられない場所への想いを真っ直ぐに届ける姿が眩しくて胸を打つ。佐々木を迎え入れたDOLLCHESTRAが披露したのは「アイシイ(B.G.P Ver.)」。台詞によるやり取りを交えながら、葛藤や逡巡さえも受け入れて優雅に舞い歌う姿が美しく、刹那を永遠に留める。花宮を含む3人体制のスリーズブーケは「不思議と君とライブラリー(B.G.P Ver.)」を『不思議の国のアリス』のウサギをモチーフにしたであろう衣装で歌唱。
ポップでメルヘンチックなサウンドに乗せて、誰でもない“君だけのストーリー”にこそトキメキが溢れていることを伝えた。

 さらに「Bloom Garden Party」に向けて制作された3曲を連続で歌唱。壮大なオーケストラと重なり合う歌声が神秘的な光景を描き出した「一生に夢が咲くように」に始まり、楡井を中心に儚い願いを伝えるバラ―ド「雪舞う空と二秒の永遠」、すべての時間と想いを繋いで11色のカラフルな花を咲かせた「今、過去、未来の三原色」と、まるでミュージカルのように展開された3曲のドラマチックな連なりは圧巻のひと言。ステージに立って今まさに夢の花を咲かせているのは11人のキャストだが、「Bloom Garden Party」の主役は彼女たちだけではなく、このパーティーに参加しているすべての“あなた”も一緒にこの景色を作り上げていると感じるパフォーマンスであった。スクールアイドルという存在が象徴する“青春”や“夢”の輝きを、その限定された時間や世代を超えてすべての人に解放する、人生讃歌のような歌と共にライブ本編はフィナーレを迎えた。

 アンコールは、「Dream Believers」衣装に着替えた11人が並んで「Dream Believers(B.G.P. Ver.)」を歌唱。いつでも帰ってこられる場所、無限の夢と希望が詰まった原点の歌だ。客席のペンライトが色とりどりに咲き誇り、まるで一面お花畑のような光景が広がる。ラスサビの「行くんだ!」というフレーズを合図に銀テープが射出され、最後はみんなで「ラララ」と大歌唱して終わらない夢を確かめ合った。

 その後はキャスト11人が一人ずつ感想や感謝の言葉を伝える。なかでも「Bloom Garden Party」の発起人でもある花帆役の楡井は感極まって涙声になりながら「花帆ちゃんが最初に描いた夢がこんなにも素晴らしい形で実現したのがすごく嬉しかったなと感じた2日間でした」とコメント。そして花帆として「Bloom Garden Partyで皆さん、花咲けましたかー?」「これからもずっとずっと咲き続けていようね!フラワー!」と伝え、多彩な花々が開花したパーティーは閉幕した。


だが、このままでは終われない。もう1曲、映画で描かれた後夜祭が残っている。アンコールの声に応えて、映画よりラストシーンの映像が流れると、センターステージに再び姿を現した105期のキャスト8人は、ラストナンバー「光の中で花咲いて」を披露。円陣のように向かい合うフォーメーションから、一斉に外側を向いて周りを取り囲む来場者に向けてユニゾンで歌を届ける。一面オレンジ色に染まったペンライトが作り出すのは、映画のライブシーンそのままの景色だ。スクリーンにライブ写真や『リンクラ』の活動記録のワンカットや、映画にも登場した過去のワンシーンがこれまでの思い出を辿るように流れるなか、卒業する先輩から伝統を引き継ぐ後輩へ、あるいはその逆に向けて、そして夢のつぼみを抱えたすべての人に向けて“ずっとずっと笑顔 咲かせてほしい”という想いが感じられるパフォーマンスとともに、8人は笑顔でいまこの瞬間だけの光に満ちたステージを完遂した。

 プロジェクトの始まりである103期から105期までの3年間の物語の集大成とも言えるステージをやり遂げた本公演は、同時に106期へと想いを繋ぐライブでもあった。2027年1月より放送予定のTVアニメ、そしてこの日に開催が発表された『Link Live Dream ~106期新入生入部記念公演~』や『Link Live Dream ~103期卒業公演~』、Day.1で発表された『Link Live Dream ~おいでよ!石川大観光Ⅱ~』や新曲のリリースなど、今後もさまざまな展開が待っている蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブに引き続き注目しておこう。

■セットリスト
Day.2 2026年7月12日(日)埼玉・ベルーナドーム
01. ハナ咲けばユメ駆ける / 蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ
02. シアター生き様 / Edel Note
03. フュージョンクラスト / Edel Note ※Day.2日替わり楽曲
04. A出るノート / Edel Note
05. 水彩世界(105期Ver.) / スリーズブーケ
06. Holiday∞Holiday(105期Ver.) / スリーズブーケ ※Day.2日替わり楽曲
07. Special Thanks(105期Ver.) / スリーズブーケ
08. AWOKE(105期Ver.) / DOLLCHESTRA
09. KNOT(105期Ver.) / DOLLCHESTRA ※Day.2日替わり楽曲
10. パラレルダンサー(105期Ver.) / DOLLCHESTRA

11. ド!ド!ド!(105期Ver.) / みらくらぱーく!
12. ココン東西(105期Ver.) / みらくらぱーく! ※Day.2日替わり楽曲
13. ジョーショーキリュー(105期Ver.) / みらくらぱーく!
14. いったん(105期Ver.) / 蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ
15. STEP UP !(105期Ver.) / 蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ
16. アイドゥーミー! / 蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ
17. はじまりの羽音 / 蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ
18. Echoes Beyond / 蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ
19. チャーミングな花束を! / 蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ
20. Bless you! / 村野さやか(CV.野中ここな)

21. ミジンコトランスフォーメーション / 大沢瑠璃乃(CV.菅 叶和)
22. プレイリスト/「あの日」 / 日野下花帆(CV.楡井希実)
23. ペレニアル / 日野下花帆(CV.楡井希実)、村野さやか(CV.野中ここな)、大沢瑠璃乃(CV.菅 叶和)
24. EdelinieN / Edel Note
25. トモダチになれる場所(B. G. P. Ver.) / みらくらぱーく!
26. アイシイ(B. G. P. Ver.) / DOLLCHESTRA
27. 不思議と君とライブラリー(B. G. P. Ver.) / スリーズブーケ
28. 一生に夢が咲くように / 蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ
29. 雪舞う空と二秒の永遠 / 蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ
30. 今、過去、未来の三原色 / 蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ

<アンコール>
31. Dream Believers(B. G. P. Ver.) / 蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ
<ダブルアンコール>
32. 光の中で花咲いて / 蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ

ライター:北野創/カメラマン:KANG JONGHOON/河上 良/VIOLA KAM/松本いづみ/加藤千絵/深野輝美/キセキミチコ
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