本作は、打海文三による同名小説(角川文庫/KADOKAWA)を映画化。過去に傷つき、絶望の淵にいる大人たちが、懸命に生きる“小さな命”と出会ったことで、凍りついていた心を揺さぶられていく姿を描く。
映像化困難とされてきた原作に挑んだのは、『下妻物語』『嫌われ松子の一生』『パコと魔法の絵本』『告白』などを手がけてきた中島哲也監督。「観る人の気持ちを動かす映画ができるのでは」と考え、映画化を構想。企画に賛同を得られない時期もあったが、18年を経て完成に至った。
中島監督と初めてタッグを組んだ西島が演じたのは、家族との不和を抱えて孤独に生きる探偵・佐竹。探偵助手として修行中の聡子を演じる満島も中島組に初参加し、西島とは初共演を果たした。
特別映像は、西島の「この映画は、本当に誰も観たことがない」という言葉から始まる。脚本を読んで「やらなければならない」と感じたという西島は、「僕が尊敬する俳優さんたちが結集していて、本当に素晴らしい演技をされていたので、感動がありました」と振り返った。
その言葉に続いて映し出されるのは、満島演じる聡子が感情をあらわにする緊迫した本編映像。西島は、「満島さんは表現するために生まれてきた人で、表現することと生きるということが完全につながっている、すごい人だなと思いました」と絶賛。さらに、中島監督が西島と満島へ演出するメイキング映像が重なり、俳優たちの感情を緻密に引き出していく中島組の撮影現場を垣間見ることができる。
満島も中島監督について、「演出の仕方がとっても好きでした。客観的なところから演出してきてくれるので」と、その独自の演出方法への信頼を口にしている。
9年前に失踪した息子・新の捜索を依頼する主婦・民恵役の黒木は、作品への参加にあたり「覚悟を持って参加せねばならないという感覚が思い起こされた」とコメント。佐竹の妻・由紀を演じた柴咲は、「こういった題材だからこそ、本当に1カット1カット、丁寧に丁寧に撮られている」と、細部まで妥協せずに撮影した現場を振り返った。
大手探偵社のオーナー・寺西役の役所が、「待ちに待った中島組だったので、楽しくなりましたね」と、監督との再タッグを喜ぶ姿も。キャストが役柄に向き合う姿や、登場人物の激しい感情を捉えるために撮影を重ねる様子を通じて、中島監督が構想してきた世界が形になっていく過程が紹介される。
後半では、スペシャルニーズのある子どもたちとの撮影風景も見ることができる。西島は脚本を「キレイごとを全部排した上で、その先に何が見えるのかということ。身を捧げたいと思わせる、非常に深い人間ドラマ」と表現した。
子どもたちとの共演については、「演技が本当に素晴らしかった」といい、保護者から「俳優として接してください」と言われたことも明かす。新を一人で育てる明野役の宮藤は、「本当に、(新役の)しんすけ君に助けてもらいました。ちゃんといいタイミングで、いい表情をするんです」と語った。
しんすけが笑顔を見せ、佐藤が「みんな幸せな気持ちになるね」と声を上げる姿も収録されている。満島も「これから先も、新くんにもらったエネルギーは大きいだろうなと思います」と、その存在が撮影にもたらしたものを明かした。
映像の最後で西島は、「今まで自分が出演した映画の中で、まったく経験したことがない感動がありました」と、本作への手応えを語っている。
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